2011 Fiscal Year Research-status Report
経口抗がん剤治療を受ける患者に対する対処の柔軟性を高める看護支援モデルの構築
Project/Area Number |
23593265
|
Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
小坂 美智代 東邦大学, 看護学部, 講師 (70347384)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斉本 美津子 静岡県立大学, 看護学部, 助教 (60347383)
|
Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
|
Keywords | 経口抗がん剤治療 / 対処の柔軟性 |
Research Abstract |
本研究は、経口抗がん剤治療を受ける患者を対象とした対処の柔軟性を高める看護支援モデルを構築することを目的とし、具体的には「研究1:経口抗がん剤治療を受ける患者に対する外来看護の実際を把握するための実態調査」「研究2:経口抗がん剤治療を受けている患者の困難や対処の様相、看護ニーズを明らかにするための面接調査・参加観察」「研究3:米国における外来がん治療・看護の実態調査」「研究4:研究1~3の結果をもとにした患者の対処の柔軟性を高める看護支援モデルの構築」の4つの研究に取り組む予定である。 研究初年度の今年度は、研究1で使用するインタビューガイドの作成に向け、経口抗がん剤治療に関する国内外の文献検討を行った。データベースは医学中央雑誌webおよびCINAHLを使用し、「経口抗がん剤」and「経口抗がん剤治療」、「oral chemotherapy」の検索式で文献を抽出し、さらに経口抗がん剤および看護の実際の視点で対象文献を絞り込んだ。内容抄読の結果、和文献の多くは症例報告であり、システム構築や副作用とその対策に対する実践報告が散見された。一方、経口抗がん剤治療が一般化している欧米の研究では研究対象・時期・癌種も多岐に渡っており、患者の効果的なセルフマネジメントの確立やアドヒアランスを高めるための介入、具体的方略についても報告されていた。これらの知見をもとに半構造化面接で使用するインタビューガイドを作成し、研究者の所属施設および研究協力施設の倫理審査を受け、承認を得た。現在、研究1のデータ収集を遂行中であり、次年度にはこの結果を公表できる見込みである。あわせて研究2および3の実施に向け、関係機関と調整中である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の予定よりも倫理審査に時間を要したため、データ収集への着手が遅れ、本年度の研究の達成状況としては「やや遅れている」といえる。しかし、本年度予定のデータ収集については見通しが立っており、次年度中に遅れは取り戻せる見込である。
|
Strategy for Future Research Activity |
当初、平成23年度内に終了予定だった研究1については、平成24年度前半までに完了する。そして、研究2および研究3については同時進行で展開することとし、円滑に進むよう研究分担者および関係機関と適宜調整をしていく。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度に使用する予定の研究費が116,295円あるが、この研究費が生じた背景には当初の見込みよりも倫理審査に時間を要し、データ収集への着手が遅れたことが大きく影響している。そのため、データ収集にかかる旅費、データ分析にかかる謝金等が執行するに至らなかったが、次年度には必要となってくる経費である。 そこで繰り越し分を含めた次年度の研究費(150万円)は、研究1・2の国内複数施設でのデータ収集および研究3のアメリカでの現地調査等に要する「旅費」(110万円)、収集したデータの分析およびデータ整理に要する「人件費・謝金」(20万円)、文具・関連書籍等の購入に要する「物品費」(20万円)として使用予定である。
|