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2012 Fiscal Year Research-status Report

緩和ケア病棟における入院時から死別後1年間の継続的がん患者家族支援に関する研究

Research Project

Project/Area Number 23593272
Research InstitutionThe Japanese Red Cross Toyota College of Nursing

Principal Investigator

服部 希恵  日本赤十字豊田看護大学, 看護学部, 研究員 (00310623)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 長江 美代子  日本赤十字豊田看護大学, 看護学部, 教授 (40418869)
甘佐 京子  滋賀県立大学, 人間看護学部, 教授 (70331650)
土田 幸子  三重大学, 医学部, 助教 (90362342)
田中 敦子  日本赤十字豊田看護大学, 看護学部, 研究員 (70398527)
Keywordsグリーフケア / 悲嘆 / 家族介護者 / 緩和ケア
Research Abstract

本研究の目的は、緩和ケア病棟入院時から死別後のがん患者家族を継続的にサポートするためのがん患者家族支援プログラムを構築しその効果を実証的に評価することである。平成24年度は、1.一般病院緩和ケア病棟に入院しているがん患者の主たる家族介護者に対するニーズ調査の検討 2.緩和ケア病棟死別後の遺族を対象とした遺族サポートグループにおけるニーズの検討 3.遺族サポートグループを行うファシリテーター教育について検討した。
緩和ケア病棟に入院しているがん患者の主たる介護者に対する調査においては、身体的負担、精神的負担、生活面での負担を1つでも感じている人は複数の負担を感じており、患者が診断を受けてからの期間は、約6か月以上が半数を占めていた。また、入院している患者の家族同士の支えや医療者からのサポートを必要としている人は患者が診断を受けてから2~5年経過していた。これらのことから、診断を受けて慢性の経過をたどっている患者の主たる介護者が身体的、精神的、生活上の負担を軽減するためのサポートプログラムの必要性が示唆された。
遺族サポートグループに関しては、「色々な体験や気持ちを聞くことができた」など好意的、肯定的な意見を抱いた遺族がいた一方で「私たちの言葉や思いを活かしてほしい」など不満や要望を抱いた遺族もいた。実際に行った遺族サポートグループのプログラム内容は過去を振り返って語り合うという喪失志向コーピングに偏った内容であったため、今後は回復志向コーピングの内容も取り入れていく必要性がある。
遺族サポートグループを行うファシリテーターについては、自分自身の成長につながる経験をしていたが、一方で参加者の悲嘆や怒りの表出に共感疲労を起こしやすいことがわかり、ファシリテーターのこころのケアの必要性が明らかとなった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

緩和ケア病棟入院中のがん家族介護者および死別後の遺族に対するニーズ調査において、対象者の選定が困難であり調査の実施、結果、評価に時間を要した。そのため、予期悲嘆から悲嘆回復のプロセスにおける家族支援プログラム内容の検討および基盤体制の構築に遅れを生じている。

Strategy for Future Research Activity

平成24年度の研究結果より、緩和ケア病棟入院中のがん患者の主たる介護者や死別の遺族は、必ずしも負担を感じていたり支援を必要としているとは限らず、「対処しているので支援は必要ない」「すでに自分自身で乗り越えてきた」など自分自身で対処している家族も多い。家族のグリーフケアのニーズは多様であるため、必要としている場合にニーズに沿えるような支援体制を整えておく必要がある。そのため病気療養中から主たる家族介護者に対するサポートを実施していくことで、今後の家族介護者のニーズに沿ったサポートを提供できると考える。
現在は、緩和ケア病棟入院中のがん患者の主たる家族介護者を対象としていたが、慢性の経過をたどっている患者の家族介護者のサポートニーズが明らかとなったため対象者を拡大し、家族介護者の支援プログラムを考案、実施、評価していく。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

慢性の経過をたどっている患者の家族介護者の支援プログラム内容を考案し、プログラムを実施、POMS、QOL指標、インタビュー等を行い評価する。学会および研究会の参加3~4回、研究会議を1~2回実施していく。

  • Research Products

    (2 results)

All 2012

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] 遺族サポートグループの ファシリテーター教育内容の検討2012

    • Author(s)
      服部希恵、遠藤由美子、星野真由美、平野美枝子
    • Organizer
      第48回日本赤十字医学会総会
    • Place of Presentation
      香川県高松市
    • Year and Date
      20121018-20121019
  • [Presentation] 死別後2年を経過した遺族が望む遺族会のあり方2012

    • Author(s)
      星野真由美、平野美枝子、阿部由希野、遠藤由美子、服部希恵
    • Organizer
      第17回日本緩和医療学会
    • Place of Presentation
      兵庫県神戸市
    • Year and Date
      20120621-20120622

URL: 

Published: 2014-07-24  

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