2013 Fiscal Year Research-status Report
青年期以降に発症した1型糖尿病患者に対する支援プログラム開発のための研究
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23593276
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Research Institution | The Japanese Red Cross Hiroshima College of Nursing |
Principal Investigator |
山崎 歩 日本赤十字広島看護大学, 看護学部, 講師 (20457352)
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Keywords | 1型糖尿病 / 自己管理支援 / 血糖コントロール / 青年期以降発症 |
Research Abstract |
平成23年度の文献検討を参考に、成人期以降発症の1型糖尿病患者を対象に発症後の疾患管理および、血糖コントロールに対する方策についての個別のインタビューを継続的に実施して段階である。現在インタビュー内容を質的に継続的比較分析しているが、対象者の自己管理方法として、【医師の指導を遵守した対処法の実行】や【日課や体調に合わせた管理】、【家族のさりげない支援】、【同僚への病気の開示と管理のし易さ】などが抽出された。同時に、【仕事内容の変化に伴うコントロールの困難】、【同僚への気遣いからくる食生活の管理不足】などが抽出されている。発症後患者は、仕事を含めた生活の中で医師に示されたインスリン量を忠実に遂行し、血糖コントロールに挑もうとするが、仕事の時間が血糖コントロールの困難感に大きく影響しており、同時に、職場内での関係性等も自己管理に影響を与えていることが結果から示されていた。 本研究では、青年期以降に発症した1型糖尿病患者の血糖コントロールに対する方策として、自己管理方法・血糖コントロールの困難感とともに血糖コントロールの“こつ”として、活動・食事・インスリン量の調整方法の工夫にも焦点をあてているが、インタビュー対象者数の限定等から結果として十分に抽出されていない状況である。今後、インタビュー対象者の選定を行い分析を継続していく予定である。同時に、前年度実施した、小児期・思春期発症の1型糖尿病患者とのインタビュー内容の比較等も今後重ねていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
限定された患者を対象としているため、対象者の依頼等に時間を費やし、結果インタビューが遅れている。また、実施されたインタビュー対象者およびインタビューガイドの内容では、血糖コントロールの“こつ”まで抽出することが出来ておらず、今後対象者の罹病期間を含めた選定の見直し、インタビュー人数の調整およびインタビューガイドの検討を実施していく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
対象者選定内容・インタビューガイドの検討を実施後、倫理委員会で承認を得た医療施設で対象者の依頼を実施し、インタビューと分析を継続していく予定である。同時に、インタビュー内容から得られている結果をもとに量的調査の準備を同時並行して実施予定である。 更に、研究者の所属施設内の倫理審査会の承認を得た計画をもとに、対象者の自己管理支援をサポートしている看護師を対象として個別またはグループインタビューを実施し、青年期以降の1型糖尿病患者の指導に伴う看護してしての困難感を明確化し、今後の看護師(糖尿病療養支援)教育の基礎的データとすることも検討している。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
対象者数の少なさおよび、研究目的に応じた結果の抽出に困難を生じている状況である。対象者選定およびインタビューガイドの検討を踏まえ、今後もデータ収集と分析を継続していく必要がある。 インタビューの継続に伴う謝金および、対象者紹介地域までの旅費、テープ起こしアルバイト料等を次年度の計画として予定している。
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