2012 Fiscal Year Research-status Report
助産学専攻科における客観的臨床能力試験(OSCE)を用いた教育プログラムの開発
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23593303
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Research Institution | Sapporo City University |
Principal Investigator |
宮崎 みち子 札幌市立大学, 看護学部, 教授 (70295913)
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Keywords | 助産技術 |
Research Abstract |
平成24年度は助産学専攻科における「助産技術の到達目標」の明確化に向けた2年目である。そこで、前年度の助産学OSCE評価を踏まえ、実習前(6月)および修了直前(2月)に4課題の助産学OSCEを2回実施し、次年度に向けての課題を明確にした。具体的内容は、次の3点である。 ①妊娠期のOSCE課題は、実習前と修了直前でのシナリオ・評価基準を見直し、学修成果を適正に反映できる形を検討した。なお、本課題は模擬患者を活用する内容である。そこでOSCE後のインタビューで確認できた意見を反映し、より臨場感あふれる場面設定を試みた。また、他の3課題(分娩準備・分娩介助・新生児の観察)は助産学の基盤となるものであるため、確実な修得に向かい設定した。 ②学生の自己評価、質問紙調査およびインタビュー調査結果から「助産学OSCEを受験する意義」「技術習得の重要性」「受験準備」などに関する意見から、修了後も含めた今後の学修継続に向けた関わりが課題であることが示唆された。 ③本学の助産学OSCEの第三者評価を受けるため、東京保健医療大学・神戸市看護大学および浜松医科大学の三助産学専攻科を、平成25年1月に訪問した。助産学OSCEの実際を「助産学OSCEガイド」「助産学OSCEマニュアル」と共に映像で紹介した。その結果、課題設定の妥当性、各種教材の活用およびステーション環境の整備などに関する意見から、今後の課題が明確となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画との変更点は、平成24年7月に母性看護学・助産学領域の教員として、助手(1名)が採用された。この結果、専任としての助産学OSCE担当者が増えることになり、その実施環境が整備された。加えて、他の看護学領域所属で助産師資格を有する教員の協力も得られ、助産学OSCEの実施体制が強化された。
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Strategy for Future Research Activity |
平成23年度・平成24年度の研究成果を踏まえ、最終年度の研究計画を遂行していく予定である。 特に、他大学助産学専攻科からの第三者評価を踏まえ、研究目的「助産学専攻科におけるOSCEを用いた助産技術の教育プログラムの開発」の達成に結び付けていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
未使用分(67,192円)が生じたがその理由は、購入予定品および旅費が予定より安価であったためである。 研究費の使用計画は、①設備備品費:助産師教育・OSCE関連文献(共同研究者8名分)30,000円、②消耗品費:印刷用上質紙2,000円、ファイル2,192円、記録メディア(DVD-RW)10,000円、DVDケース5,000円、資料郵送用封筒3,000円、③旅費:他大学の助産学専攻科訪問(3大学×1-2日間×各2名)400,000円、学会発表(金沢・埼玉・大阪:各3-4日間×1名)220,000円、④謝金等:模擬患者(4時間×6回×4人)30,000円、データ入力・資料整理(1か月×1人)50,000円、⑤その他:他大学との通信費5,000円、各種資料印刷費10,000円、の合計767,192円である。
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Research Products
(4 results)