2012 Fiscal Year Research-status Report
自律神経活動量を指標とした産後適正体重管理プログラムの実証
Project/Area Number |
23593312
|
Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
眞鍋 えみ子 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (30269774)
|
Keywords | 褥婦 / 自律神経 / 体脂肪率 / BMI / 体重管理 |
Research Abstract |
[目的]出産後から育児期の女性の肥満及び隠れ肥満の予防としての自律神経活動の活性化の意義を探ることを目的に、①産後1年のBMI(body mass index)や身体組成を調査し、②育児期の女性の生活を考慮した産後適正体重管理の支援策を検討する。 [方法]①妊娠経過及び分娩経過において合併症のない褥婦を対象として質問紙調査(健康状態、妊娠・産後の経過、生活習慣、食生活習慣、睡眠の状況)と身体組成の測定(体組成計による体水分量・筋肉量・体脂肪率・内臓脂肪)を行った。②体重管理支援として、3ヶ月を単位として、定期的な身体組成の測定、ストレッチ教室への参加による効果を検討した。自律神経活動動態は、低周波成分〈LF)と高周波成分(HF)に加え、超低周波成分(VLF)を定量化し、(VLF+LF)/HF比を交感神経活動指標(SNS Index)、HF/Total比を副交感神経活動指標(PNS Index)とした。 [結果]介入群25名、非介入群15名であり、平均年齢は介入34.1歳、非介入32.2歳、非妊時のBMI19.9、20.9であった。介入開始時期は175.3日~3ヶ月であった。介入期間中の体重減少量の一日当たりの平均は、介入-4.9g、非介入69.2g、体脂肪率は27.7%、28.8%、SNS Index4.90、4.71、PNS Index0.38、0.33であった。両群共にBMIは25以下を示すものの体脂肪率25%以上であり、隠れ肥満をきたしていた。 介入群において自律神経活動と唾液アミラーゼを従属変数として教室の参加前後と参加回数による二要因分散分析を行ったところ、唾液アミラーゼにおいて参加後に有意に減少を示し、SNS Indexでは回数による差が確認された。PNS Indexでは差はなかった。ストレッチ教室の参加による交感神経の沈静化とストレス度の低下が示唆された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
24年度の計画の産後適正体重管理の支援策は試行しており、順調に進展している。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は、24年度に試行した産後適正体重管理の支援策の実施と効果検証と産後の体重や自律神経活動と身体活動量、心身の健康、生活行動等との詳細な検討を行い、その成果を公表する。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
主なものは、調査補助者への謝金、データ解析に必要な消耗品費、調査用の交通費である。
|
Research Products
(3 results)