2012 Fiscal Year Research-status Report
女性の出産に伴うトラウマ後の成長過程と看護者のケア提供モデルの構築
Project/Area Number |
23593319
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Research Institution | University of Kochi |
Principal Investigator |
松本 鈴子 高知県立大学, 看護学部, 教授 (30229554)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
嶋岡 暢希 高知県立大学, 看護学部, 准教授 (90305813)
岩崎 順子 高知県立大学, 看護学部, 助教 (90584326)
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Keywords | 女性の出産体験 / 出産のトラウマ後の成長 / PTG |
Research Abstract |
本研究の目的は、女性の出産体験によるトラウマ後の成長(Post traumatic Growth;PTG)を明らかにし、心理的苦痛の緩和、長期化の予防のための対応策を看護の視点から提案することである。そのため、本研究は出産に伴ったトラウマ体験があり、出産後5~7年経過した女性が、どのように苦痛な体験を乗り越え、成長したかレジリエンスの過程とそれに作用した要因を明らかにし、レジリエンス獲得のための看護者の効果的な支援を明らかにすることを目標にしている。 平成23年度は女性の出産体験によるトラウマ後の成長(Post traumatic Growth;PTG)に関する先行研究、および、本研究が注目している肯定的変容の概念「レジリエンス」の先行研究、そして、これらに関連する文献を、CINAHL、PubMed、医学中央雑誌のデータベースを活用し、文献検索を行い、本研究の共同研究メンバーと共通理解を図る学習会を開催した。平成24年度は女性の出産体験によるトラウマ後の成長(PTG)に関する先行研究やレジストリエンスの関する研究、その他の文献をもとに、研究計画書およびインタビューガイドなどの洗練化を図った。また、看護研究倫理審査委員会に本研究の承認を得るために必要な倫理審査申請書・研究計画書概要・依頼書・承諾書・インタビューガイド等の書類一式を完成させた。そして、これらの倫理審査に関する書類の準備をしながら、研究メンバーや協力者が尺度IES-RとCAPSの使用ができるよう学習会を開催した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究メンバーの時間が確保できず、看護研究倫理審査委員会への承認に必要な研究計画書およびインタビューガイドなど書類の完成に時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
研究目標1.出産に関連した出来事によって、心的外傷後ストレスを引き起こした母親がどのようして乗り越えたのか、作用した要因や構造を分析し、トラウマ後のレジリエンスの過程を明らかにすることを達成するために(1)本学看護研究倫理審査委員会に書類一式を提出し、承認を得る。その後直ちに(2)プレテストを実施し、インタビューガイドの洗練化を図る。(3)出産に伴うトラウマ体験後5~7年経過した母親に研究協力の協力依頼を郵送で行う。(4)調査協力の同意を得た対象者に自記式質問紙および半構成的面接のインタビューによるデータ収集を行う。(研究調査予定地:対象者の居住地、主には福岡県、埼玉県、広島県) 引き続き、研究目標2.出産体験に伴う心理的苦痛の緩和、長期化の予防のための対応策を提案するガイドラインを提案することを達成するために、(1)データ収集後直ちにデータ分析を行い、出産体験に伴うトラウマ後の成長過程の構造を明らかにする。(2)分析結果をもとに出産体験に伴うトラウマ後の成長過程およびレジリエンス獲得のための効果的な看護者の支援を周産期医療の看護の実践者および医師と吟味する。 なお、上記の計画を遂行するための研究メンバーを補充し、研究を推進する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度に予定していた研究目標の遂行が遅れたため、平成25年度に計画を実行する必要ある。そのため、平成24年に執行できなかった備品費や消耗品費、旅費、謝金を含め、平成25年度研究目標を達成するためにも以下の備品費や消耗品費、謝礼、印刷費の経費が合わせて必要になる。 1.備品費:個人情報を保護するために、研究専用のインターネットに接続せず、使用できるようにノートパソコンやプリンターが必要である。 2.消耗品費:対象者と面談する時期を連絡することに使用するFAXや切手代、その他にも、文献、印刷のためのトナーが必要である。また、分析結果を検討・考察するための文献や書籍が必要である。また、文献を保存整理するためや対象者と面談中の結果を提示したり、研究協力者と連絡をとるための通信機器(ipad)等が必要である。出産体験に伴う心理的苦痛の緩和、長期化の予防のための対応策を提案するガイドラインを作成後、配布するために印刷費が必要となる。 3.旅費:データ収集は、研究対象者の希望する自宅や施設の場所で実施する。本研究対象者の居住地は県外であり、旅費は1人60,000円程度が必要である。 4.謝金:研究対象者へのインタビューは1人平均2時間程度(1000円/時間)を想定しているが、現地に行くまでの時間等を考慮し、対象者1名あたり謝礼5000円を予定。また、研究に必要な資料の収集や整理などにも研究補助が必要である。また、効果的な看護者の支援を周産期医療の看護の実践者および医師などの専門家から意見をいただく必要がり、謝礼1日10000円を予定。
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