2013 Fiscal Year Research-status Report
女性の出産に伴うトラウマ後の成長過程と看護者のケア提供モデルの構築
Project/Area Number |
23593319
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Research Institution | University of Kochi |
Principal Investigator |
松本 鈴子 高知県立大学, 看護学部, 教授 (30229554)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
嶋岡 暢希 高知県立大学, 看護学部, 准教授 (90305813)
岩崎 順子 高知県立大学, 看護学部, 助教 (90584326)
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Keywords | 女性の出産体験 / 出産のトラウマ後の成長 / PTG |
Research Abstract |
本研究の目的は、女性の出産体験によるトラウマ後の成長(Post traumatic Growth;PTG)の過程を明らかにし、心理的苦痛の緩和、長期化の予防のための対応策を看護の視点から提案することである。そのため、本研究は出産に伴ったトラウマ体験があり、出産後7~8年経過した女性がどのように苦痛な体験を乗り越え、成長したかレジリエンスの過程とそれに作用した要因を明らかにし、レジリエンス獲得のための看護者の効果的な支援を明らかにすることを目標にしている。 平成25年度は、看護研究倫理審査委員会に、①研究計画書概要、②研究協力依頼書(調査協力者用)③質問紙、④インタビューの協力に関する同意書、⑤同意取り消し書、⑥インタビューガイドを提出し、承認を得て、心的外傷後ストレスと感情に関する自記式質問紙を郵送し、調査を実施した。その自記式質問紙による調査結果を分析するためのデータ入力を一部終了した。 そして、出産体験に伴うPTGの構造を明らかにできるように、出産に伴うトラウマとして印象に残っている体験や、出産に伴うトラウマ体験である苦痛な体験を乗り越えることに作用した要因などについてのインタビューガイドをもとにプレテストを実施し、洗練化を図った。さらに、自記式質問紙調査に協力いただいた研究対象者に、半構成的インタビューの対象者として協力を依頼し、同意を得られた段階である。また、半構成インタビューの協力に同意を得られた対象者にインタビューの実施場所等の調整をしている段階である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
これまで、研究メンバーの時間が確保できず、看護研究倫理審査や対象者選定などに時間を要し、出産に伴うトラウマ体験後7~8年経過した女性に、PTSDに関する自記式質問紙調査の実施、女性の出産体験によるトラウマ後の成長(Post traumatic Growth;PTG)の過程の構造化する半構成インタビューに協力いただく対象者の同意の手続きの進捗が遅れた。
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Strategy for Future Research Activity |
出産に伴ったトラウマ体験があり、出産後7~8年経過した女性がどのように苦痛な体験を乗り越え、成長したかレジリエンスの過程と、それに作用した要因を明らかにするため、半構成的インタビューへの協力に同意を得られた対象者に、洗練化したインタビューガイドに基づき、倫理的配慮を厳守してデータ収集を実施する。その結果を分析し、構造化する。 そして、レジリエンス獲得のための看護者の効果的な支援を明らかにするために、外傷後後ストレスと感情に関する分析結果とPTGの構造化の分析結果をもとに、看護者の効果的な支援を周産期医療の看護実践者および医師と吟味する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
出産に伴うトラウマ体験後7~8年経過した女性に①実施した自記式質問紙調査の結果分析、②出産体験に伴うPTGの構造を明らかにするための半構成的インタビュー、③看護者の効果的な支援を医療者と吟味する。これら①~③の進捗が遅れたため未使用が発生した。 1.消耗品費:対象者への連絡、謝礼状の切手代、分析に必要な統計ソフト、分析結果等を印刷するトナー、考察すつための文献や書籍、報告書作成が必要である。 2.旅費:本研究対象者の居住地は県外であり、データ収集のための旅費1人6~7万円、学会参加費等が必要である。 3.謝金:研究協力、交通費として対象者1名あたり謝金5000円、また、研究に必要な資料収集や整理などにも研究補助が必要である。
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