2011 Fiscal Year Research-status Report
子ども虐待予防の新しいアセスメントツールと支援に関するアクションリサーチ
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23593324
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Research Institution | Okinawa Prefectural College of Nursing |
Principal Investigator |
上田 礼子 沖縄県立看護大学, その他の研究科, 名誉教授 (80010015)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玉城 清子 沖縄県立看護大学, その他の研究科, 教授 (60326501)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 子ども虐待予防 / PACAP / 上田式子ども発達簡易検査(略称USDT) / 多職種間連携 / アクション・リサーチ / スクリーニング / 偽陽性の低減 / 地域支援 |
Research Abstract |
目的は深刻化する子ども虐待予防のため、ポピュレーション・アプローチの実質化を目標にPACAP(Pre-Assessment of Child Abuse Prevention)と上田式子ども発達簡易検査(USDT)を子育て現場に新たに導入して偽陽性を低減し、関連職種間連携とコミュニケーションを促し、地域での取組に資することである。以下は本年度のアクション・リサーチによる成果である。1)調査対象地域(沖縄県離島K島)において、子育て支援のために2つの新しい会(A.子育て支援研究会とB.子育て支援研修会)を構成した。A.の参加者は行政・医療・教育・社会福祉などの機関・施設で子育てに関与する職員で会議6回を開催、Bの参加者は子育てに関心のある一般町民も参加する会であり2回開催した。それぞれの会の終了後に参加者を対象に実施した質問紙評価の結果は定期的会議を重ねるに従って意識の向上を示した。特に、多職種間会議は(1)子どもを中心として連携困難の克服に役立ち、(2)保護者の放任的養育に気づき、早期対応の重要性の認識を強めるのに役立った。2)養育者を対象としたPACAPの1回目調査結果は集団保育・幼稚園教育383名のうち194名50.7%が回答した。PACAPのリスク得点と適応得点の総合評価から最終的な真のリスク者は4名2.1%であった。その後、未回収者189名と集団保育を利用しない地域在住者155名を対象とし2回目調査を実施した。その結果、一回目を含む全体の回収率は83.1%であった。3)その他:リスク児・者への面接によるアセスメントと支援、および未回収91名への訪問調査が進行中である。特記すべきことは訪問対象者のうち27名が不在であり、これら未回収者の中にリスク者がいる可能性は高く、悉皆調査が今後の課題と認識している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
訪問調査において不在の件数が予想以上にあり時間を要している。
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Strategy for Future Research Activity |
都市部におけるPACAPの活用にはインターネット・システムの開発を試みており、その有用性の検討を計画している。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
・親としての適応能力育成プログラムの実施及び評価・国際学会・国内学会において研究成果の発表
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Research Products
(6 results)