2013 Fiscal Year Annual Research Report
子ども虐待予防の新しいアセスメントツールと支援に関するアクションリサーチ
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23593324
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Research Institution | Okinawa Prefectural College of Nursing |
Principal Investigator |
上田 礼子 沖縄県立看護大学, その他の研究科, 名誉教授 (80010015)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玉城 清子 沖縄県立看護大学, その他の研究科, 教授 (60326501)
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Keywords | 子ども虐待予防 / PACAP / USDT / 偽陽性 / 偽陰性 / アクションリサーチ / 循環モデル |
Research Abstract |
目的は子ども虐待予防のためpopulation and risk approachから循環型モデルに基づき、新たに考案したPACAP(Pre-Assessment of Child Abuse Prevention)とUSDT(上田式子どもの発達簡易検査)を実践に導入し、関連職種間連携とコミュニケーションを促進するアクション・リサーチである。 1)PACAPとUSDT活用の効用:①23年度初回PACAP調査で『疑問』と評価された3.6%(447人中16人)の「真のリスク」A群を6~12ケ月後、また「偽陽性」B群36人を対象としてそれぞれ3回目・2回目に追跡調査をした。その結果、A群の『真のリスク』は1人に、B群は「真のリスク」0人、「偽陽性」2人(6,5%)に変化していた。②23~24年度の未回収者を対象とした25年度PACAP調査で新たに61人が回収された。③3年間の『偽陰性率』は1.8%(500人中9人)であった。「偽陰性」「真のリスク」『偽陽性』54人の訪問調査から「偽陰性」には親の離婚、父の失踪、母の精神的疾患、識字困難(外国人との結婚)者などがあった。これらの結果はPAACAPとUSDTによるサイクルモデルが有効であることを実証していた。 2)未回収への対応策:最終的PACAP回収率は550人中500人(90.9%)であった。約10%の未回収は今後の課題である。幸いにも町行政は母子保健推進員を25年度に3から9人に増員した。これは初期の消極的態度からの変容を意味し、本研究会は研修会開催で支援し、活動の継続・発展を期している。 3)研究成果の地域への還元;「K町子育て支援研究会・大学研究会」主催、町行政・教育委員会後援による3年間の「活動報告・評価会」を開催した。評価で町民は子ども虐待予防への取り組みに向けて強い関心を示し、この結果はアクションリーサーチの効用といえよう。
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Research Products
(13 results)