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2011 Fiscal Year Research-status Report

生殖年齢女性の子宮頸癌検診率向上をめざしたポピュレーションアプローチの基礎的研究

Research Project

Project/Area Number 23593331
Research InstitutionInternational University of Health and Welfare

Principal Investigator

岩崎 和代  国際医療福祉大学, 保健医療学部, 准教授 (80408765)

Project Period (FY) 2011-04-28 – 2014-03-31
Keywords子宮頸がん / 検診率の向上 / 検診環境 / ポピュレーションアプローチ / 検診行動の決定要因
Research Abstract

全国的に検診率の高いフィールドを対象にH23年度は、HPV予防ワクチン及び検診状況及び検診行動の意識についてパイロット調査を行った。 対象は20歳女子大生19名、常勤有職女性(20-40歳)24名、小学生の保護者/在宅主婦(30-40歳)21名、合計61名に6-8名のフォーカスグループインタビューを実施。 対象の67.2%が毎年・もしくは2年に1度の定期検診を受け、常勤職群は100%職場検診、パート・自営業・在宅主婦群でも95%が集団検診を受けていた。いずれも自己負担なしの検診であった。女子大生群の検診率は0%で、その8割は一人暮らしで実家の住民票を移動しておらず、全体の8割が無料クーポン券の存在を知らなかった。常勤職群の検診動機は、定期検診案内と職場の集団検診時間確保であった。検診は検診車で「みんなが検診する・毎年やっている」が理由であった。主婦群も自治体案内が受診動機で、数名を除き検診車の検診であった。未検診の場合は、自治体から催促案内が来るため検診を受けていた。検診率の高い常勤職群は、子宮頸がんの知識は名前を知っている程度で、必要性については曖昧と回答した割合が多かった。主婦群はHPVワクチンの名前を知っていたが、必要理由についての認識は低かった。親同士でワクチンの話題がでることもあるが、情報不足であることを語った。女子大生群は子宮頸がんの名前は認知していたが、病気については認識が低く、検診年齢にあっても当事者意識は低かった。検診群を含め、婦人科検診の敷居の高さや検診環境への不満を持っていた。 アジア圏にある韓国の検診環境の視察を行った。日本同様検診台にはカーテンがあり、医師との対面への羞恥心の配慮を語っていた。韓国でも婦人科検診は羞恥心の高いものであるが、検診補助金が出るようになり近年検診率が向上していた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

H24年度の子宮頸がん検診率及び検診行動の決定要因の実態を明らかにするためのパイロット調査を実施した。検診率の高いフィールドの背景を明らかにしたことで、検診率を向上させる背景や検診率を検診意識や検診内容の認識が必ずしも結びつきがあるのではないことが伺われた。検診行動は習慣化するものであり、また他者の行動に影響をうけること、働きかけの影響も大きいことが考察された。また検診はしているが検診環境への不満は高く、特に検診車という方法の手軽さとプライバシーを優先される大切にされたい場所の検診であることを考慮すると、検診環境のさらなる向上への期待を明らかにし、なんらかの提言をする必要性を考察した。 研究初年度の目的はほぼ達成にしたと考える。H23年度の研究開始が遅延し、質的データ分析については24年度の繰り越しとした。

Strategy for Future Research Activity

研究計画書通り、子宮頸がん検診の実態と検診率に影響する決定要因を調査により明らかにする。調査票は受診行動にかかわる変数を取り入れ作成する。H23年度のデータをもとにコンジョイント分析を実施する予定である。郵送調査を予定しており、回収率を高める(50%以上)ために葉書による督促をお願いする予定である。 検診行動の背景として受診背景や受診を促すための啓蒙・健康教育、子宮頸がん予防ワクチンとの関係が深く、H25年度実施予定の健康教育の検討を行う。20歳世代の低い検診率の背景には無知、羞恥心、かかりつけ産婦人科医という認識が育まれていない本邦の文化的背景も深く影響している。産婦人科の受診環境が若世代の受診環境に影響しており、診察環境の観点からもH23年度に引き続き、現地調査を行う。検診率の高い先進国もしくはアジア圏の検診環境の調査を予定する。 H23年度の調査より、職場検診では毎年子宮頸がんの検診を受診していた。検診で異常細胞を認めない場合は、2年に1度の検診が推奨されており、果たして毎年検診をする必要があるのか、その実態についても明らかにする。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

調査2000人規模を予定:調査票の印刷費30万円、通信運搬費(督促はがき含)40万円調査(研究)補助・データ入力・分析(研究補助):30万円 専門的知識の提供(調査表の作成・データ結果):5万円 調査依頼等、調査打ち合わせ旅費:20万円(新幹線等交通費)研究成果の報告(旅費):15万円 海外視察:30万円 海外文献等の翻訳:翻訳ソフト6万円、分析ソフト:10万円 質的調査の分析(前年度繰り越し金):10万円

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 子宮頸がん検診率にかかわる20歳世代の検診意識と課題

    • Author(s)
      岩崎和代
    • Organizer
      第30回東京母性衛生学会学術集会
    • Place of Presentation
      日本赤十字看護大学
    • Year and Date
      H24年5月20日

URL: 

Published: 2013-07-10  

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