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2012 Fiscal Year Research-status Report

生殖年齢女性の子宮頸癌検診率向上をめざしたポピュレーションアプローチの基礎的研究

Research Project

Project/Area Number 23593331
Research InstitutionTokyo Health Care University

Principal Investigator

岩崎 和代  東京医療保健大学, 医療保健学部, 准教授 (80408765)

Keywords子宮頸癌
Research Abstract

本年度は平成23年度に実施した20歳女子大生、小学生保護者、勤労女性の3群62名を対象に実施したフォカス・グループ・インタビューデータの分析を行い、子宮頸がん検診の受診行動に影響する要因(負の要因、正の要因)を明らかにした。負の要因として、検診に対するためらいや検診環境への不満、検診方法に対する不満、子宮頸がん検診の意義などの情報不足・理解不足などがあげられ、正の要因としては待ち時間の少ない集団検診、皆で受ける安心感を抱く集団検診、待ち時間の少ない巡回検診車の利用、督促状などによる検診奨励、などが挙げられた。検診車による検診は集団検診として有効であったが、検診車の物理的な環境には課題があり、漏れる声、狭く冷たいベッド、何も声がかからない、下履きを脱ぎ複数で椅子に座って待つなどの違和感は、改善可能な課題と考える。
若い世代では、恥ずかしい、検診時間が合わない、場所がわからないなどの意見が聞かれた。20歳世代では検診への理解や情報不足は明らかであり、低いヘルスリテラシーの状況も明らかになった。また検診経験者であっても検診の意義の理解は不足し、親から子への知識や意義の伝授には至らない状況も推察された。しかし、インタビューの終了後に実施した、検診の理解を深めるための簡単な情報伝達(健康教育)をすれば、検診意義に対する理解を得ることも明らかになった。教育機会やその方法を検討することの意義も明らかとなった。
これら結果を元に、数量的調査を実施するためのアンケートを作成した。どのような検診の条件であったら検診をしたいと思うかについて、費用や検診曜日・時間帯、待ち時間、検診場所などを条件にコンジョイント分析を行い、8つの提案に基づき調査を実施するための準備を行った。
調査により得た知見を、①第30回東京母性衛生学術集会、②第12回アジア・オセアニア性科学学会で報告した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

研究初年度が地震等の関係で調査が遅れ、年度末の質的調査となり、2年目にその分析がずれ込んでいたため、この結果を元に実施予定の量的調査の手続きに時間を要し、実施は3年目(最終年度)となる。遅れてはいるが今ジョイント分析の結果、検診率を高めるための提案条件を抽出することができた。
本調査は地方型の検診実態を調査しているが、自治体の検診対策も影響を受けていた。督促状の利用、2年に1度の検診が推奨されるが企業も含め1年に1回の検診を推奨するなど、それに対して当事者の疑問などは出なかった。検診の当事者として数量調査で、意識も含め明らかにし、受身でない検診姿勢を高める必要性を調査結果(パイロット調査)より考察した。

Strategy for Future Research Activity

最終年度として、量的調査で子宮頸がん検診率を高める条件や対象者の量的な意識を明らかにすることを目標に年度前半で調査を実施する。それに伴い、低いヘルスリテラシーを高めるための健康教育の内容や機会を検討していく。
調査は検診率の高い地方型を対象としているが、果たして地方型は存在するのか、関東圏を調査対象に同様なアンケートをweb調査を利用し調査(1000名程度)し、自記式アンケート調査との比較を行い、検診率を高めるための対象特性を明らかにしていきたい。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

郵送調査の実施:調査・通信運搬費用(督促はがき含む)20万円 量的調査(web調査):40万円 調査(研究補助)・データ入力(研究補助)・分析・謝礼:25万円
専門的知識の提供(分析結果の検討):5万円 文献・英文等の翻訳依頼:5万円
地方(調査フィールド)連携研究者との情報交換用電子機器(3台):15万円
調査依頼・現地への旅費・学会・海外視察等 旅費等(海外):30万円 報告書:10万円

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] 子宮頸がん検診率に関わる20歳世代の検診意識と課題

    • Author(s)
      岩崎和代
    • Organizer
      第30回東京母性衛生学会学術集会
    • Place of Presentation
      日本赤十字看護大学
  • [Presentation] Study on Improvement of the Cervical Cancer Screening Rate as a Population Approach

    • Author(s)
      KAZUYO Iwasaki
    • Organizer
      The 12th Asia-Oceania Congress of Sexology
    • Place of Presentation
      松江 くにびきメッセ

URL: 

Published: 2014-07-24  

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