2011 Fiscal Year Research-status Report
マタニティサイクルにある女性の認知機能の変化とその影響要因
Project/Area Number |
23593339
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
増田 美恵子 順天堂大学, 医療看護学部, 准教授 (70289916)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 妊婦 / 褥婦 / 記憶 / 注意 / ホルモン / 縦断調査 |
Research Abstract |
本研究の目的は、妊娠期から産褥期にかけての女性の認知機能、特に記憶や注意の変化とその関連要因を明らかにすることである。この時期の母親の脳は、欧米では「マミーブレイン」とも言われ、勤労妊婦が増える中、妊娠期から産褥期に記憶の低下を自覚する女性は多い。これまでの研究では、非妊婦と産褥早期の比較で、明らかな記憶の低下は認めなかったが、認知機能は個人差が大きいため、今回は記憶及び注意のテストバッテリーを用いて、妊娠期から産褥期までを縦断的に調査し、各個人の記憶や注意の変化を明らかにしたいと考えている。それによって、個人内での記憶の変化が認められなければ、出産前後の女性が不安に感じるような記憶の低下はないことが明らかとなる。同時に、ホルモンなどの生理的要因を含めた関連要因も明らかにしたいと考えている。 そこで、初年度である平成23年度は認知機能を測定するテストバッテリーの開発を行った。認知機能の中でも、主に記憶や注意を測定するためのテストバッテリーを開発した。出産前後はエストロゲンが大きく変化するために、特にエストロゲンが関与すると考えられる言語記憶や視空間認知に関するテストバッテリーを開発した。病院での妊婦や褥婦への実験を想定し、ノートパソコンを用いた簡便なテストの開発を試みた。さらに、開発したテストを用いて、妊婦及び褥婦に対して妥当な実験手順を作成した。テストは妊婦や褥婦の疲労を考慮して、短時間で負担の少ない実験手順とした。 次に、開発したテストや実験手順を用いて、それらが妥当であるか予備実験を行った。同時に、関連要因を調査するために、エジンバラ産後うつ病調査票(EPDS)や睡眠時間などを含む質問紙の作成を行い、予備調査を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り、テストバッテリーを開発して予備実験を行い、質問紙を作成し予備調査も行った。次年度からの本格的な実験及び調査の準備は順調に進んでいると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
予備実験及び予備調査の結果から、テストバッテリーなどの改良を行った上で、本格的にデータ収集を開始する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初はテストバッテリーを開発した段階で、認知心理学の専門家にテストバッテリーの妥当性を相談する予定であったが、予備実験の結果までを含めて相談することにしたため、専門的知識の提供への謝礼は次年度に使用する予定である。次年度のその他の研究費の使用予定に変更はない。
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