2013 Fiscal Year Research-status Report
排便障害児のエンパワーメント看護ケアプログラム構築のためのアクションリサーチ
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23593340
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
西田 みゆき 順天堂大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (00352691)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
込山 洋美 順天堂大学, 公私立大学の部局等, 講師 (90298224)
山高 篤行 順天堂大学, 医学部, 教授 (40200703)
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Keywords | 排便障害児 / 小児外科看護 / エンパワーメント / アクションリサーチ |
Research Abstract |
平成25年度の目標は、小児外科外来での看護ケアプログラムをもとにしたアクションリサーチであった。小児外科における看護の役割について研究者と参加者が共に考える機会を創り出すことにより看護師の意識やケアにどのような変化が起こるのかを記述することを目的とした。方法としては、小児外科外来看護師5-8名を対象として、6回の会議を行い、外来における患者・家族への看護的関わりや育児支援について共に考えた。会議はグループで行い、会議終了後に気づいたことのメモを行った。会議の内容は、同意を得てICレコーダーに録音し逐語録とし、会議ごとの話題をリフレインしながら、看護者や研究者の意識や行動の変化を記述した。 結果としては、6回の会議において、「研究者と参加者の現状を語ろう」「CNSとWOCとの連携」「家族への個別的な関わりの持ち方」「なぜ、時間がないか?」「時間をどのように捻出するか?」「看護外来の現状」が話題としてあげられた。会議を行ったことでの気づきは、「できていることへの気づき」「話すことでの気持ちの解放」「今後に関する前向きな気づき」があがった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
アクションリサーチの性質上、現場と共に作り上げていく過程が重要である。そのため当初の計画とは変更が余儀なくされていた。しかし、問題が明確化するための必要なプロセスであり、交渉のプロセス内で現場の変化が見られているので研究成果としてまとめていく予定である。平成26年度には継続して研究を遂行できることとなった。平成25年度においては、アクションリサーチを行うためのフィールドとの調整に時間を要した。 その上、研究計画書3年目の計画からは変更を行った。その理由としては、フィールドのアクションリサーチの理解を促す必要があったためである。しかし、アクションリサーチとしては、フィールドとの交渉を含め現場と研究者の変化という点では、そのプロセスを記述することには意義があると考えている。つまり、当初は、外来の看護師の問題をアクションリサーチにより明確にして看護師たちの持っている力をエンパワーすることで問題が解決すると考えていたが、看護管理者が問題としていることに応えることで外来看護の向上に繋げることが必要であった。看護管理者は、看護師一人一人の気づきや意識が看護の質を向上させると考えていた。以上のことから、当初の計画の変更と計画の再立案を行ったが、研究の達成度としては概ね順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度の計画はフィールド側看護管理者との交渉を重ね、以下の研究計画に変更となった。まず、排便看護外来において小児看護モデルから学ぶ看護師の気づきを研究テーマとした。方法として、対象は首都圏大学病院における小児外来看護師5-8名とし、データ収集方法は①研究者の行う排便看護外来に同席してもらう②同席後、看護師が感じたこと学んだことについて半構成的面接を行う③研究に参加した賞に外来看護師全員によるディスカッションを行うとした。データ収集方法は、①研究者の行う排便看護外来に同席してもらう②同席後、看護師が感じたこと学んだことについて半構成的面接を行う③研究に参加した賞に外来看護師全員によるディスカッションを行うこととする。データ分析方法としては、面接結果とディスカッション結果は、いずれも逐語録としデータとする。排便看護外来に参加したことで、気づいたことや意識の変化について抽出し、同様の意味のあるものをまとめてカテゴリー化する。 以上の計画で、所属大学の倫理審査は終了し(順看倫第25-15)、研究を開始している。 平成26年度は、上記の研究を継続しデータを収集し分析していく予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
アクションリサーチの性質上、現場と共に作り上げていく過程が重要である。そのため、当初の計画とは変更が余儀なくされていた。しかし、問題が明確化するための必要なプロセスであり、交渉のプロセス内で現場の変化が見られているので研究成果としてまとめていく予定である。平成25年度においては、アクションリサーチを行うためのフィールド看護管理者との調整に時間を要した。その上、研究計画書3年目の計画からは大きく変更を行った。その理由としては、フィールド看護管理者のアクションリサーチの理解を促す必要があったためである。しかし、既に調整は終了し、平成26年度には継続して研究を遂行できることとなった。よって、平成25年度使用予定であった研究費の残額は、平成26年度に使用する予定である。 平成26年度は、外来看護師のエンパワーメント促進として、排便看護外来において小児看護モデルから学ぶ看護師の気づきを研究テーマとした。方法として、外来看護師を対象として、研究者の行う排便看護外来に同席し、看護師が感じたこと学んだことについて半構成的面接を行う。それらを分析するための人件費やデータ分析のための物品費、またこれまでの研究成果発表のための旅費などを主な研究費の使用目的とする。
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