2011 Fiscal Year Research-status Report
すべての看護職が使える子ども虐待予防活動のためのアセスメント指標の開発と効果判定
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23593346
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Research Institution | Yokkaichi Nursing and Medical Care University |
Principal Investigator |
鈴木 敦子 四日市看護医療大学, 看護学部, 教授 (50196789)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 美佐子 四日市看護医療大学, 看護学部, 教授 (10258882)
橋爪 永子 四日市看護医療大学, 看護学部, 准教授 (60290194)
牛之濱 久代 四日市看護医療大学, 看護学部, 准教授 (70347649)
大平 肇子 四日市看護医療大学, 看護学部, 准教授 (20259386)
栗原 喜代子 四日市看護医療大学, 看護学部, 講師 (10583784)
日比 千恵 四日市看護医療大学, 看護学部, 講師 (60508331)
飯田 加寿子 四日市看護医療大学, 看護学部, 講師 (40403399)
楢木野 裕美 大阪府立大学, 看護学部, 教授 (90285320)
上野 昌江 大阪府立大学, 看護学部, 教授 (70264827)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 子ども虐待 / 包括的アセスメント / 事例検討会 / 母子支援 |
Research Abstract |
本研究の目的は、子ども虐待予防と適切な母子支援を実施するための包括的アセスメント指標を開発しその効果を測定することである。平成23年度は、看護職の子ども虐待に対する認識の実態調査と子ども虐待の事例検討会を実施した。1.看護職の子ども虐待に対する認識の実態調査対象者はM県およびO県内の保健所・保健センターと産科・小児科病棟を有する医療機関の看護職と国内の看護系大学教員であった。方法は自記式無記名の質問紙調査で、質問紙は、子ども虐待の文献や専門家の意見を元に独自に作成した。質問項目は子ども虐待の包括的アセスメントの視点から(1)子ども観・子ども虐待の見方、(2)アセスメントに対する認識、(3)子ども発達のニーズ、(4)親の力量、(5)家族と環境の5側面から構成した。配布および回収は全て郵送にて行った。回収は合計1276部(有効回答数1243部、97.4%)であった。現在、M県内の結果を先行して分析している。その結果、子ども虐待に関する関心は「とてもある」と回答した者は約24%、「ある」と回答した者は約64%で、大部分の看護職が子どの虐待に関心を持っていた。また子どの虐待のケアの経験がある者は約40%、ない者は約60%であった。ケア経験がある看護職は保健師に多くみられた。2.子ども虐待の事例検討会 事例研究会は虐待する親と被虐待児を多面的に、かつ深く理解することを目的に開催した。事例検討会は6回行い、虐待に関する事例を検討し支援の方法を探った。事例はプライバシー保護のため、検討課題の本質を曲げない範囲で情報を変更し、参加者には守秘義務の徹底を依頼した。参加者は看護職、保育士、養護教員、福祉職であり、事例検討会を通して、相互の役割を知り、連携・チームワークのあり方の理解を深めた。各回の検討内容から、子ども虐待のアセスメントに関する課題を抽出し分析を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
看護職の子ども虐待に対する認識の実態調査は、質問紙調査と面接調査を行うことを計画した。平成23年度は質問紙調査を実施することができた。面接調査は、質問紙調査および子ども虐待の事例検討会の結果を踏まえ、インタビューガイドを作成する方が適切であると判断し、平成24年度に実施することとした。
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Strategy for Future Research Activity |
平成23年度に実施した質問紙調査および事例検討会の結果を分析し、アセスメント指標に必要な課題を抽出する。同時に、質問紙調査だけでは明らかではなく、さらに面接調査で明確にすべき内容を抽出し、インタビューガイドを作成する。面接調査は看護職を対象に実施し、アセスメント指標として必要な内容を分析する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
面接調査を実施するための費用として、研究協力者への謝金、データ整理のための人件費、旅費、記録用機材購入にかかる経費の使用を計画している。
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