2012 Fiscal Year Research-status Report
早産で生まれた子どもへのスリープマネージメントによる睡眠習慣確立プログラムの構築
Project/Area Number |
23593353
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
安積 陽子 北海道大学, 保健科学研究院, 准教授 (40336847)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 哲 神戸大学, 保健学研究科, 教授 (10216658)
石岡 由紀 神戸親和女子大学, 発達教育学部, 准教授 (70411931)
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Keywords | 睡眠 |
Research Abstract |
本研究は、早産・極低出生体重児とその母親を対象に生活リズム確立プログラムを作成し、その効果を子どもの睡眠状態、成長・発達、母親の精神的健康度の観点から検証する。平成24年度は、睡眠習慣確立健康教育プログラムを作成した。平成23年度に実施した規則的な生活習慣を形成させる重要性や具体的な実施方法に関する意識調査の結果から、日常の光環境を整えることに関しては、比較的簡単に実施できると考えられていることが明らかとなった。したがって、プログラム内容は、子どもの睡眠覚醒リズムを整えるために重要であり、かつ母親が比較的簡単に実施できると回答した、光環境の調整を中心に組み立てた。具体的には、新生児期から乳児期にかけての睡眠発達と光環境の重要性に関するパンフレットを完成させた。今後、本パンフレットは、睡眠習慣確立健康教育プログラムに活用する。また、睡眠習慣確立健康教育プログラムを実施するための、研究協力機関と調整し、研究実施準備を整えた。 さらに、修正月齢24か月前後に睡眠調査に協力して頂いた対象者に睡眠研究のフォロー調査を依頼し、睡眠リズムの発達について、日常の光環境との関連から調査した。現在で、7名に対して睡眠調査が終了した。 平成25年度は、睡眠習慣確立健康教育プログラムを実施する。5月を目標に、24年度に作成したパンフレットを用いたプログラムを、健常児を対象に札幌市内のクリニックの協力のもとに開始する。その後、9月を目標に、極低出生体重児を対象にプログラムを実施する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究目的に即して進んでいるが、当初の予定よりも進行が遅く、平成24年度中にプログラムを実施することができなかった。この原因には大きく2つある。一つはプログラム作成に時間を要したことである。もう一つは、プログラム実施に際して、研究協力機関を再検討しなければならなかったことである。研究代表者の移動に伴い、研究計画申請時に計画した協力機関の一部では、実際にプログラムのプレテストが実施できないという問題の解決に時間を要した。最終的には、移動先で連携がとれる研究協力機関が確保できたため、平成25年度には、プログラムを着手することができる。
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Strategy for Future Research Activity |
プログラムの効果を判定し、その結果を広く公表する。具体的には、学会発表や論文投稿を通して、研究者や臨床に携わる専門家へ公表する。専門家からのフィードバックを得て、今後のプログラムの活用法を検討する。 また、子育て世代あるいは、その前後の女性に、子どもの睡眠について興味関心を持ってもらえるように、インターネットを活用したプログラムの効果の公表を行う。さらに、インターネットを活用したプログラムの展開の可能性を探る予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度は、プログラム実施のために、研究費は、協力研究機関との打ち合わせ、データ収集のための旅費や通信費、データ収集に必要な器具・物品購入に充てる。平成24年度は、プログラムの実施に至らず研究費を執行できない分担研究者がいた。平成25年度は、連携について再度調整し、プログラムを実施し、研究費を執行するように計画している。
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Research Products
(5 results)