2011 Fiscal Year Research-status Report
妊婦の安全なくらしにつながる「水と健康」に関する基礎研究
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23593365
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Research Institution | Research Institute, International Medical Center of Japan |
Principal Investigator |
中田 かおり 独立行政法人国立国際医療研究センター, 母性看護学, 講師 (70469980)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 妊婦 / 体水分バランス / 健康 / 助産学 |
Research Abstract |
本研究の目的は、妊娠経過・分娩アウトカムに関連のある妊婦の体水分に関連する検査値・推定値と水分摂取を特定し、妊婦の安全なくらしにつながる「水と健康」をあらわす評価指標を作成することである。平成23年度は、予備調査の分析・評価、質問紙の作成と精選を行い、方法論の検討を行った。1.予備調査の分析・評価:妊娠28週~30週の健康な妊婦を対象に実施した、妊婦の体水分をあらわす測定指標および水分摂取と妊娠・分娩期の健康との関連を探索する予備調査のデータを分析した。結果、妊娠・分娩経過との関連性が示唆される妊娠期の体水分に関連する検査値・測定値を特定し、さらに検討すべき変数を絞ることができた。水分摂取については、個人によって摂取水分の種類や量に偏りがあり、妊娠経過・分娩アウトカム等との関連性を統計的に分析することが困難であったため、対象数を増やして本調査で再検討することとした。2.質問紙の作成と精選:予備調査の結果を踏まえ、質問項目を精選した。水分摂取には、複数の妊婦が回答した水分の種類を追加して、質問紙を修正した。3.方法論の検討:国内外で実施されている生理学・生化学的指標でセルフケア能力を分析する研究の動向について情報収集を行った。データの分析結果を踏まえ、診療状況やデータ収集実施可能性を考慮して、測定・リクルート対象の条件、測定方法を具体的に見直した。検査値・推定値と妊娠・分娩経過との関連性を考慮して本調査の測定項目・測定時期を検討することができた。4.前向き調査の開始:研究計画書を作成し、所属機関の倫理審査委員会の承認を得、本研究のデータ収集を開始することができた。予備調査の結果をまとめた原稿を投稿中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
平成24年度開始を予定していた本研究のデータ収集を、平成24年2月より開始することができた。対象数210名を予定しているが、現在170名の承諾を得ており、順調に対象数を増やしているところである。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画に基づき、本研究のデータ収集を継続する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成23年度は、研究計画書の作成、研究補助員のデータ収集指導、データ収集環境の整備等を重点的に実施することとなったため、情報収集のための旅費や資料整理・事務にかかる人件費の支出が当初予定よりも少なくなった。平成24年度は、研究者が直接データ収集する時間の確保が当初予定よりも困難となり、現在実施しているデータ収集にかかる補助員への人件費、研究参加者・協力施設への謝品にかかる費用が計画当初予定よりも必要となった。平成24年度は、使用予定額は総額2,960,047円(間接経費390,000円含む)で、内訳は、データ収集にかかる消耗品・謝品を含む物品費220,000円、データ収集にかかる人件費・謝金1,800,000円、を使用予定である。その他、研究成果の公表・打ち合わせ等にかかる旅費等を予定している。
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