2014 Fiscal Year Annual Research Report
地区組織活動を強化するコミュニティ・エンパワメントモデルの開発
Project/Area Number |
23593372
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
中山 貴美子 神戸大学, 保健学研究科, 准教授 (70324944)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
草野 恵美子 大阪医科大学, 看護学部, 准教授 (70346419)
鳩野 洋子 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20260268)
金子 仁子 慶應義塾大学, 看護学部, 教授 (40125919)
小寺 さやか 神戸大学, 保健学研究科, 講師 (30509617)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 公衆衛生看護学 / ヘルスプロモーション / エンパワメント |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、地区組織がコミュニティ・エンパワメント(以下、CEと略す)することを保健師が支援するモデルを開発することである。 研究方法は、まずCEに関する文献から概念枠組み案を作成した。概念枠組み案は、実際にCEされた3事例の状態像と保健師の支援を当てはめてみた。対象は、すでにCEされた3地区組織のメンバー6名と保健師5名であった。調査時期は、平成24年12月であった。その後、概念枠組み案の分析の妥当性を確認した。調査対象は、前調査と同じ地区の保健師4名であった。調査時期は、平成25年12月から平成26年2月であった。分析度、モデル案を作成した。モデル案は、妥当性を確認した。調査対象は、すでにCEされた2地区組織の保健師4名とメンバー3名であった。調査時期は、平成26年10月から11月であった。その後、研究者間で協議を行い、モデルを完成させた。本研究は、神戸大学大学院保健学倫理委員会の承諾を得て行った。調査対象者には、調査の目的と協力の任意性、匿名性の保持等について記載した説明書を用いて説明し調査の同意を得た。 モデルは、縦軸が住民の状態像、メンバーと保健師の関係性、保健師の支援の意図、保健師の支援内容、影響要因、保健師の前提要因であった。横軸は、健康課題が潜在的な状態から、地域住民による地域の問題の意識化、明確化、目標及び問題解決方法についての意思決定、合意形成、活動開始、主体的な活動展開、発展期・継続期であった。住民の状態像は、健康課題の認識と活動状況等から構成された。メンバーと保健師の関係性は、保健師の役割に対する住民の理解と保健師に対する住民の信頼等で構成された。 保健師が地区組織をCEするモデルは、保健師と住民の関係性が中心に位置づくものであった。保健師の支援は、地区組織の発展の段階に対応して、支援対象の重みや内容が変化するものであった。
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