2014 Fiscal Year Research-status Report
中高年者の健康増進の運動行動に対する自己効力および結果期待の尺度開発
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23593384
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
高瀬 佳苗 福島県立医科大学, 看護学部, 教授 (20455009)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2016-03-31
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Keywords | 健康増進 / 運動行動 / 自己効力と結果期待 / 尺度開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
この研究の目的は, 中高年者の健康増進運動の持続を予測する, 運動行動に対する自己効力および結果期待の尺度を開発することである。そのために, これまでの研究をとおして, システマティックレビューにより2つの概念の構成を分析し, 尺度項目の原案を作成した。その後,この原案から自己効力と結果期待の原項目を作成する調査研究, 次に原項目から尺度の項目を抽出する調査研究へと進めた。 平成26年度は, この2つの尺度を精鋭するために, 尺度がどの信頼して安定し測定できるか(信頼性), そして, どの程度正しく概念を測定できるか(妥当性)の検討を行った。 対象は, 青森県, 福島県, 茨城県に居住する中高年者約350人に2回の質問紙調査を実施し, 1回目調査と2回目調査の間隔は約2週間から3週間であった。調査の結果, 信頼性では, クロンバックα信頼性係数が, 自己効力0.95, 結果期待0.79であり, 結果期待の尺度の信頼性は僅かに低い値となった。また, 構成概念妥当性は, 自己効力が主成分分析で1因子を抽出し1次元性の尺度であり, 結果期待が5因子を抽出をし, 自己評価, 社会的評価, 身体的評価の3因子とその否定因子2因子の構成であることを統計的に確証した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度は, 研究補助者を研究助成の必要で雇用することができ, 研究フィールドとの連絡調整, 研究依頼等の事務に割く時間が大幅に軽減できたため, おおむね順調に研究が進展したと思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は, これまで作成した尺度の有用性を検討するために前向き調査を行う。研究対象は, 本年度より新しくなり埼玉県幸手市の住民とするが, 平成26年度に研究計画について幸手市健康増進課と丁寧な検討を重ねたことから, 円滑な研究遂行が期待される。 前向き研究では, 研究対象者にメディカルチェック, 体力測定, そして運動教室を実施するために, 研究遂行上, 全般的に安全性の配慮が重要になる。この点を特に慎重に行う予定である。
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Causes of Carryover |
本研究において次年度助成金が生じた理由としては, この2, 400円よりも高い金額を支出する必要性が発生したが, それを支払うと残金が不足してしまうので, 2, 400円は次年度へ残したためである。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度予定額2, 400円は翌年度分と合わせて, 高額な支出予算として見積もっている運動処方のための費用として使用する。
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