2011 Fiscal Year Research-status Report
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23593390
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Research Institution | Mie Prefectural College of Nursing |
Principal Investigator |
橋本 秀実 三重県立看護大学, 看護学部, 助教 (50515781)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳澤 理子 愛知県立大学, 看護学部, 教授 (30310618)
田代 麻里江 梅花女子大学, 看護学部, 准教授 (80336619)
水谷 聖子 愛知医科大学, 看護学部, 准教授 (80259366)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 在日外国人 / ヘルスリテラシー |
Research Abstract |
本研究は在日外国人の親のヘルスリテラシーアセスメントツールおよび子どものヘルスリテラシーアセスメントツールの開発・作成を行い、子どものヘルスリテラシーと親のヘルスリテラシーの関連を明らかにすることを目的としたものである。 平成23年度は親のアセスメントツール作成と子どものアセスメントツール作成準備を計画しており、ブラジル系の母親を対象としたアセスメントツールの作成を実施した。親のヘルスリテラシーアセスメントツールを作成するに当たり、移民のヘルスリテラシー研究の文献検討を行った。その結果、予定していた既存の尺度では、機能的リテラシーのみに焦点を当てており、在日ブラジル人の親のヘルスリテラシーを多面的にとらえることはできないことが明らかとなった。そのため、独自のツールを作成することとし、パイロット版を作成、パイロットテストを実施、改訂し、アセスメントツール最終版を作成した。さらに、在日ブラジル人の幼小中学生の母親を対象として質問紙調査を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
親のヘルスリテラシーアセスメントツールについて、既存の尺度の翻訳ではなく、独自に作成することとしたため、文献検討、研究者による検討、協議に時間を要した。そのため、23年度は親のヘルスリテラシーアセスメントツール作成およびその調査までの実施であり、信頼性や妥当性の分析までは至らなかった。さらに計画していた子どものアセスメントツール作成準備には取り掛かれなかった。日本のヘルスリテラシーアセスメントツールの開発は近年試みられているものの、在日外国人を対象としたものは見当たらず、本研究における開発の試みは大きな意義があると言える。また、対象がマイノリティであることから、調査の協力依頼と実施には大変時間と労力を要したが、調査を終了できたことは成果であったと考える。また、平成24年度は移民のヘルスリテラシー研究の文献検討について、論文としてまとめたものを投稿ならびに学会発表する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
独自ツール開発による研究の進捗状況の遅れと、マイノリティである対象への協力依頼の困難さを考えると、当初の計画を修正するべきと考える。独自ツール開発の時間を考えると、今後新たに子どものツール開発をすると残りの研究期間すべてを費やすことになるであろうことが主な理由である。そこで、今後は親のツールの信頼性・妥当性を検証し、親のヘルスリテラシーに影響する要因を明らかにすることを目的とした研究を実施することとする。 平成24年度は、(1)調査票の分析を行い、親のヘルスリテラシーツールの信頼性・妥当性を検証する、(2)親のヘルスリテラシーに影響を与えている要因は何かを親自身の属性から検討することを計画している。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
昨年度購入予定であったが調査のための旅費や謝品が高額となり購入できなかったPCについて、データ入力と分析に必要となるため購入する。学会での情報収集と発表、研究打ち合わせ、情報収集、また、協力者開拓、依頼等のため旅費を使用する。その他、翻訳料・通訳料、文献、補助員報償費、事務用品等が必要となる。
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Research Products
(1 results)