2011 Fiscal Year Research-status Report
住民参画による持続的な活動評価の質を担保するアセスメント・アシュアランスの構築
Project/Area Number |
23593392
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
星野 明子 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (70282209)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 佳栄子 京都府立医科大学, 医学部, 助教 (30584867)
桂 敏樹 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00194796)
臼井 香苗 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50432315)
松浦 光和 宮城学院女子大学, 学芸学部, 教授 (00149783)
奥津 文子 滋賀県立大学, 公私立大学の部局等, 教授 (10314270)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 住民参画 / 健康増進 / アセスメント・アシュアランス / 活動評価尺度 / ヘルスプロモーション |
Research Abstract |
わが国では「健康増進計画」における住民参加型のヘルスプロモーションを取り入れた行政施策が進められている。超高齢社会に突入し、孤立に端を発する地域の健康問題を解決するには、行政だけでなく地域住民の参加が不可欠である。わが国の住民参画活動は、戦中・戦後からの母子愛育班活動に始まり、近年ではボランティアグループやNPO、行政育成型の健康推進員など多様な型の活動が増加している。今後は、その活動の継続性と質が問われると考える。超高齢社会に住民と協働した健康増進と予防が求められる時代において、住民自ら地域活動を推進していくための活動の質を担保する評価と保証に関する方法の構築が必要である。我々の先行研究の知見を基に、地域住民活動の育成支援研修会において、研究者案の企画・評価シートを使ってグループ学習を進めた経験がある(星野2009)。その際、住民活動の場として参画の土壌はあるものの、企画の根拠づけの無い計画立案が多く評価が曖昧なことを実感した。また、我々は、住民による高齢者の健康増進活動についての評価に、「近所の高齢者の笑顔が多くみられる」「住民どうしのお茶のみ話で食事のバランスについて話題にすることが増える」など、住民独自の活動評価の視点があることに気付かされた。 本研究は、住民参画による活動の質を担保するための評価方法を開発し検証することを目的としている。活動の評価方法を構築することは、その活動の効果を根拠づけ活動のさらなる持続を促すとことにつながると考える。 平成23年度は、複数の地域住民活動参加者を対象に、活動内容および活動の評価の実態、活動実践の問題点等についてヒアリングを実施した。その内容を類型化し、活動評価のためのワークシート項目を検討している。さらに、評価尺度試作版を作成するための項目について検討を重ねている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成23年度の計画は、住民活動のリーダー及び役職者を対象に情報収集を実施し分析することであった。研究者らは、複数の地域住民活動参加者を対象に、活動内容および活動の評価の実態、活動実践の問題点等についてヒアリングを実施しその活動実態について分析をした。その内容を類型化し、活動評価のためのワークシート項目を検討し、評価尺度試作版を作成するための項目について検討を重ねている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度は、23年度の活動評価のためのワークシート項目を検討する。その後、評価尺度試作版を作成するための項目について研究チームにおける検討結果をもとに、試作版を完成させる。 地域住民の視点による住民参画による活動の質を保証する方法について、企画評価計画ワークシート、評価尺度を用いた調査(信頼性・妥当性の検討含む)を行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
会議時および調査依頼のための交通費を計上する。基金の23年度残額約11万円は、調査時の交通費として使用する。他には調査費(アンケート用紙の郵送費、印刷費等)及びデータ入力のための謝礼等が必要である。物品購入はソフトウエア(データの集計及び分析)、OA関連物品やプリンターインク、文房具、指標開発および関連文献・図書の購入などである。
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