2013 Fiscal Year Annual Research Report
発達障害の子どもと家族を支える養護教諭の協働支援プログラムの開発
Project/Area Number |
23593399
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Research Institution | University of Kochi |
Principal Investigator |
池添 志乃 高知県立大学, 看護学部, 教授 (20347652)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野嶋 佐由美 高知県立大学, 看護学部, 教授 (00172792)
中野 綾美 高知県立大学, 看護学部, 教授 (90172361)
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Keywords | 発達障害 / 養護教諭 / 協働支援プログラム / 子どもと家族 |
Research Abstract |
平成25年度は、発達障害をもつ子どもと家族へのかかわりの実践経験豊かなエキスパートの養護教諭に対して半構成的面接を継続的に行い、子どもと家族に対する援助関係の形成と支援内容、校内外の連携内容、その全体像を明らかにするよう取り組んだ。その結果、養護教諭は「ありのままを受け止め(る)」、「安心できる居場所創り」を支えながら、自らの「責任枠を見極め(る)」、「関係者とつながり子どもと家族のストーリーを描き(く)」校内外の「協働体制の形成」に取り組んでいた。特に専門職者として「倫理的姿勢を保持する」ことを意識しながら、家族との信頼関係を築き、連携につなげていたことが特徴的であり、実践活動においても基盤になる視点であると考えられた。また、自己や自身の実践を「内省する」ことにより客観的に自己の力を見極め、さらに「専門性を高める」よう取り組み、「軸となる」「リーダーシップをとる」などの姿勢をもって連携に取り組んでいた。養護教諭の専門性を発揮しながら、子どもと家族が自らの力を発揮し健康問題に取り組むことができるように支援することが重要である。発達障害の症状を呈する子どもとともに生活する家族は、症状コントロールや病気理解についての困難、学校生活での問題、将来への不確かさなど、さまざまな揺れを抱えることが予測される。養護教諭として、家族の揺れに沿いながら、その子なりの自立、社会化に向けて居場所づくりや子どもと家族の社会とのつながりを維持できるよう協働支援体制を確立していくよう支援していくことが求められている。 今年度導かれた知見とともに、これまでに明らかになった家族の体験の理解を基盤としながら、援助関係の形成、発達障害の子どもと家族への支援、子どもと家族の力を引き出す協働の視点から「発達障害の子どもと家族を支える養護教諭の協働支援プログラム」の洗練化を重ね、作成に取り組むようにした。
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