2013 Fiscal Year Annual Research Report
在宅緩和ケアに関わる訪問看護師の家族ケア力向上を目指した介入モデルの研究
Project/Area Number |
23593422
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
古瀬 みどり 山形大学, 医学部, 教授 (30302251)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松浪 容子 山形大学, 医学部, 助教 (60361268)
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Keywords | がん終末期 / 看取り / 訪問看護 / 家族ケア / 在宅緩和ケア |
Research Abstract |
平成25年度は、平成24年度まで実施した研究成果を踏まえ、訪問看護師の家族ケア力向上を目指した介入モデルの考察・見直しを行った。調査に協力してくれた訪問看護ステーションに研究報告書を郵送する際、在宅での看取り支援に関する訪問看護師向けのセミナーの案内を送付した。セミナーは7月の土曜日半日に開催、参加者は14名であった。家族の強みを引き出すコミュニケーション技術について講義と演習を実施した。内容は、在宅での看取り支援を積極的に行っている訪問看護ステーションの看護師からの末期がん療養者の看取りに関する事例提供、家族とのコミュニケーション場面のロールプレイである。少人数のグループ編成をし、各グループごとに山形ファミリーナーシング研究会メンバーをファシリテーターとして配置した。終了後のアンケートでは、全員が「今後の看護実践に活かせる」と回答していた。終末期ケア・緩和ケアについて興味・関心ある内容は、症状アセスメント・心理面のアセスメントのほか、家族の心理面のアセスメント、家族とのコミュニケーションと回答しているものが多かった。また療養者本人ならびに家族の終末期の意思決定支援に困難を感じている訪問看護師が多かった。事例検討・ロールプレイを体験し、自分のコミュニケーションスキルが理論上間違っていないことがわかり自信につながったと回答するものもおり、本セミナーが訪問看護師の家族ケア力向上に有効な介入方法であると示唆された。また、本セミナーのような事例検討への将来的な参加を希望するものもおり、理論に基づいた家族理解・家族援助の方法を、現実の事例に照らし考える機会を提供することが必要と思われた。
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