2011 Fiscal Year Research-status Report
マグネット訪問看護ステーションにおける労務管理のモデリングとその実用化
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23593438
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
谷垣 靜子 岡山大学, 保健学研究科, 教授 (80263143)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長江 弘子 千葉大学, 看護学研究科, 特任教授 (10265770)
乗越 千枝 鳥取大学, 医学部, 准教授 (70389500)
岡田 麻里 岡山大学, 保健学研究科, 助教 (90534800)
岸田 研作 岡山大学, 社会文化科学研究科, 准教授 (30346407)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 訪問看護管理者 / 労務管理 / マグネット / 訪問看護ステーション |
Research Abstract |
平成23年度は、訪問看護管理者の労務管理の実態調査に向けて基礎資料の収集を進めた。実施した研究活動は、(1)訪問看護管理固有の概念を明確にするため文献渉猟 と、(2)訪問看護管理者を対象に労務管理の実態を聞き取り調査 である。(2)については、訪問看護管理者6名の聞き取り調査が終わり、分析の段階であるため、報告は次年度とする。 文献渉猟は、医学中央雑誌を用いて「訪問看護」「管理」をキーワードに2000年~2011年の間で検索した。75の文献がヒットしたが、内容の絞り込み(原著等)を行い29の文献が分析の対象となった。 訪問看護管理者が抱える課題としては、「療養者の満足度アップ」「離職対策」「療養者の重度化」があり、国の医療政策の影響を受けていることが明らかとなった。また、管理業務としては、「スタッフ教育」「マーケティング」「組織の活性化」を行っており、訪問看護管理としての特徴が認められた。訪問看護ステーションは、訪問看護職員が集まらないことから、訪問看護の質の確保の要となる訪問看護師の育成も十分行き届かず、利用者拡大にも結びつかないという「負の連鎖」を招いている。管理者は、スタッフの育成を行うことで、利用者の拡大が図れるのではないかと考えていることが明らかとなった。このような看護管理実践を行うことで、「療養者の生活の質向上」「スタッフ満足」「経営の安定」も図れるのではないかと考える。 以上の結果と(2)のまとめを基に、次年度は、全国調査を行う予定である。調査は、全国の訪問看護ステーションの中から無作為抽出を行い、仮想的質問紙調査法を用いたいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度の計画は、文献渉猟と訪問看護管理者を対象とした聞き取り調査であった。計画通り、概ね順調に進展をしている。現在、聞き取り調査の分析を行っており、次年度中に、全国調査を実施する予定である。科研メンバーと定期的に会議をもち、計画内容の確認と、意見交換を重ねている。調査内容については、聞き取り調査分析後に下案を作成し、科研メンバーの会議にかける予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度は、訪問看護ステーション管理者6名から聞き取り調査が行えた。本来は、東京、大阪(大都市型)で働く訪問看護ステーション管理者からも聞き取り調査を行う予定であった。しかし、相手の都合と、こちらの都合が合わず、実施できていない。これらの調査に関しては、次年度の早い段階で済ませる予定である。 聞き取り調査をもとに、調査票の作成に入る。調査では、仮想質問法を用いる予定である。マグネット訪問看護ステーションにふさわしいステーションを、いくつか提示し、訪問看護師の選好を分析する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度の研究費計画は、聞き取り調査のための国内旅費(東京・大阪)が約20万、成果発表として国内外への学会参加費として国内が約20万、国外が約40万、調査票の印刷、配送が約50万、その他、書籍や消耗品、会議費等としている。
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Research Products
(8 results)