2013 Fiscal Year Annual Research Report
看護師の臨床判断を基盤とした脳卒中患者の移乗時見守り解除のアセスメント指標の開発
Project/Area Number |
23593455
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Research Institution | Niigata College of Nursing |
Principal Investigator |
高柳 智子 新潟県立看護大学, 看護学部, 准教授 (90313759)
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Keywords | 脳卒中 / リハビリテーション看護 / 移乗 / 臨床判断 / 見守り |
Research Abstract |
最終年の今年度は、全国調査を行い、アセスメント指標修正版の臨床適用の可能性を検討した。対象は、脳血管系リハビリIを取得している病院の回復期リハビリテーション病棟の看護管理者ならびに病棟看護にリーダー的な役割を担っている看護師(1病棟3名を依頼)とした。調査内容・方法は、以下の通り。病棟看護管理者:当該病棟の病床数、回復期リハビリテーション病棟開設年、当該病棟での脳卒中患者のベッド・車椅子間移乗の見守り解除を行う際の意思決定方法(日勤帯、夜勤帯)。看護師:当該病棟での脳卒中患者のベッド・車椅子間移乗の見守り解除における看護師の意見の反映度(4件法)、アセスメント指標修正版の各指標項目の重要度(4件法)、脳卒中患者の移乗時見守り解除の判断で感じる困難感(4件法)とその理由。調査票は個別に返送してもらった。これらのデータは、記述統計後、推計統計を行った。自由記述データはテキストマイニングを行った。 945施設に調査依頼を行い、最終的に390施設509病棟より調査票の返送があった。①脳卒中患者のベッド・車椅子間移乗の見守り解除を行う際の意思決定方法:日勤帯・夜勤帯ともに最多であったのは。「看護職を含む多職種合同カンファレンスで検討して決定する」で過半数を占めていた。②アセスメント指標修正版の各指標項目の重要度:8項目のうち、7項目で中央値が最高点を示していた。③脳卒中患者の移乗時見守り解除の判断で感じる困難感:感じる困難感と看護師の経験年数には有意な関連は認められなかった。理由の分析より、セラピストをはじめとする職種間もしくは看護チーム内での見守り解除における合意形成の在り方や転倒などのリスク管理が大きく関与していた。 以上より、回復期にある脳卒中患者のベッド・車椅子間移乗におけるアセスメント指標の臨床適用に向けて、1項目の見直しが今後の課題となった。
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