2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23593458
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
山田 紀代美 名古屋市立大学, 看護学部, 教授 (60269636)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 公昭 立正大学, 心理学部, 教授 (10237703)
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Keywords | 難聴 / スクリーニング / 高齢者 |
Research Abstract |
本年度は,本研究課題の最終年度として,以下の3種類の調査を実施した。 第1の調査は,A市の社会福祉会館を利用する高齢者36人(男性2人,女性34人,平均年齢75.58±6.30歳)の純音聴力を測定,4分法による右耳の平均聴力は,26.08±16.19dB,左耳は19.93±9.93dBであった。 第2の調査は,A市の介護予防事業参加高齢者13人(男性1人,女性12人,平均年齢77.00±4.47歳)に対して,純音聴力および語音聴力を測定した。その結果,4分法による純音聴力では,右耳32.02±14.68dB,左耳34.04±16.69dBであった。語音了解閾値は,右耳27.15±14.61dB,左耳30.63±15.90dB であった。純音および語音聴力とは両耳ともに高い相関(r=.96)が認められた。 第3の調査は,A市の老人福祉会館主催の事業に参加している高齢者13人(男性4人,女性9人平均年齢は,78.69±2.90歳)に対して,聞こえの自覚,純音聴力およびDPOAE(Distortion-product otoacoustic emission:歪成分耳音響放射,リオン社製 OAEスクリーナー ER-60)を行った。4分法による純音聴力は,右耳31.06±11.68dB,左耳30.29±14.61dBであった。DPOAEについては1人が鼓膜ドレナージを行っていることから,調査は12人となった。右耳は,Referが9人(75.0%),Noiseは3人(25.0%)であった。左耳は,Refer が9人(75.0%),Noiseは3人(25.0%)であった。両耳ともに,Passは一人も認められなかった。 以上から,地域高齢者の難聴の早期発見のためのスクリーニング方法としての測定方法選択の可能性が示唆された。
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