2011 Fiscal Year Research-status Report
精神科救急・急性期ケアと多職種アウトリーチサービスとの連携モデルの開発
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23593484
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Research Institution | University of KinDAI Himeji |
Principal Investigator |
西池 絵衣子 近大姫路大学, 看護学部, 助教 (90559527)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三宅 美智 東海大学, 健康科学部, 助教 (20580814)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 精神科救急 / アウトリーチ / 精神看護 / 連携モデル |
Research Abstract |
平成23年度より厚生労働省は、未治療の者や治療中断している者等に対して多職種専門職チームによる精神障害者アウトリーチ推進事業を開始した。本事業により病院や施設による保健・医療・福祉サービス提供だけではなく、在宅生活の継続を行いながらの包括支援が可能になると期待されている。本研究は、精神科救急・急性期ケアと訪問看護事業を含む多職種アウトリーチサービス機関との協働関係の現状を把握するとともに、有機的な連携モデルを開発することを目的とした。 平成23年度は、精神科救急・急性期治療を行っている医療関係機関3か所に勤務する多職種の院内外の連携状況をフォーカスグループインタビューによって調査した。インタビューでは主として医療関係機関からアウトリーチサービス機関への情報提供の効果的な方法の現状を把握した。地域によって精神科救急システムや連携する在宅サービス機関数等は異なるが、(1)院内、関連機関に携わるスタッフで掲示板システムを利用した複数個所からの同時参加型カンファレンスによって在宅医療、生活支援を行っている(2)在宅生活支援スタッフとの退院支援事業の共同運営を院内多職種チームが実施(3)退院患者だけでなく、治療中断や医療につながっていない人を含め夜間休日等電話相談を受け医師への情報提供や多職種で情報共有を行うことで早期介入につなげていることが分かった。 また、症状が悪化しても外来や地域で支えることで入院に頼らない、アウトリーチサービスの目的に合致した取り組みを施設ごとの特徴を織り交ぜながら行われていることが明らかになった。 平成24年度は、医療関係機関をどのような方法とタイミングで活用することが有効なのかをアウトリーチサービス機関の視点で調査を行う。それを踏まえて、わが国では未発達な相互情報管理システム、ケアプラン共同作成を重視した連携モデルを検討したい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度行う予定であった3つの医療機関にインタビューを実施し、現在分析を行っている。今年度実施するアウトリーチ機関へのインタビュー項目の見直しも順調に行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究開始当初はアウトリーチサービス実施機関が少なかったが、昨年度末より徐々に増えている。よって、どのようなサービスが行われているのか、医療機関とどのような連携ができるのか検討を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
3つのアウトリーチサービス機関にインタビュー調査を実施する。そのため、旅費、謝金、テープ起こし、郵送費を使用する。また、そのための会合費、学会発表に使用する。
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