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2011 Fiscal Year Research-status Report

周産期メンタルヘルスのための包括的教育プログラムに関する研究

Research Project

Project/Area Number 23593485
Research InstitutionKonan Women's University

Principal Investigator

玉木 敦子  甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 教授 (90271478)

Project Period (FY) 2011-04-28 – 2015-03-31
Keywords周産期 / メンタルヘルス / 教育プログラム / 産後うつ病 / 精神看護
Research Abstract

平成23年度は、(1).看護職を対象とした教育プログラムの効果の検討と、(2)妊産婦とその家族を対象とした教育プログラムの開発に取り組んだ。 (1)については、地域母子保健、産科、小児科で妊産婦に関わっている助産師、保健師、看護師30名を対象とし、先行研究において研究代表者が開発した教育プログラムに基づいた2日間の研修を行った結果を統計的、質的に評価した。その結果、研修前後の周産期メンタルヘルスに関する基本的知識の理解度、産後うつ病の査定能力、共感能力などは研修後に有意に高くなっていた。また研修内容について全員が「仕事に役立つ」、「研修内容に満足している」と評価した。2日間のプログラムの教育効果が示唆されたことで、今後より多くの看護職者に過度な負担をかけることなく周産期メンタルヘルスの知識や技術を効果的に普及することが可能になると思われる。 (2)については、まず研究代表者が行った先行研究結果の検討と文献検討を行った。その結果、産後の女性がさまざまなストレスや不安を抱えている実態や、その配偶者も不安や無力感を感じていること、しかし周産期メンタルヘルスに関する教育は当事者である女性にあまり行われておらず、配偶者にはほとんど行われていない実態も明らかにされていた。また教育プログラムには、知識や情報の提供とともに、女性が自分の思いをアサーティブに相手に伝える技法を加えることが有効であるとの示唆を得た。得られた結果に基づいて教育プログラム案を作成した。当事者に対する教育プログラムについては欧米では研究されているが、本邦ではほとんど研究されていない。年間約10万人の産後の女性がうつ状態にあるという実態から、本研究は母子の健康を守る上で重要なものと考えられる。今後、妊産婦とその家族を対象として教育プログラムに基づいたワークショップを行い、その効果を検討する予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

23年8月から研究代表者の病気療養が必要となった。治療を受けながら、可能な範囲で文献検討や教育プログラム案の作成を行ったが、予定していた研修やワークショップを実行することができなかったため、進展がやや遅れる結果となった。

Strategy for Future Research Activity

研究代表者に平成23年9月より病気療養の必要が生じたため、平成23年度中に実施予定であった看護職を対象とした教育プログラム、および妊産婦とその家族を対象とした教育プログラムの実施ができなかった。そのために次年度に使用する研究費が生じた。ただし研究代表者の健康状態は順調に回復しており、24年度5月以降は問題なく研究活動に取り組める予定である。看護職を対象とした教育プログラムはすでに先行研究で開発しており、また妊産婦とその家族を対象とした教育プログラムの原案も23年度中に作成している。対象者のリクルート方法についても既に検討し、実施可能な段階にある。 平成24年度は、(1).看護職を対象とした教育プログラム、および(2)妊産婦とその家族を対象とした教育プログラムの効果を検討する。また(3)ピアサポートのための教育プログラムの開発に取り組む。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

(1)について、教育プログラムに基づいた研修を看護職者40名程度を対象に行う(会場費、講師謝金、補助者に対する謝金、資料作成費、事務用品費等)。 (2)については、本研究への参加に同意した妊産婦とその家族(10組程度)を対象に、作成された教育プログラム案に基づいたワークショップを行う(会場費、講師謝金、補助者に対する謝金、資料作成費、事務用品費等)。 (1)(2)の研修・ワークショップ後に得られた結果を質的、統計的に検討する(委託費、補助者への謝金、統計ソフト購入費等)。また、得られた研究成果を関連する学会にて発表する(学会参加費、旅費等)。 (3)については、まず過去に産後うつ状態の経験をもつ女性、あるいは出産経験のある女性を対象とした教育プログラム案を開発する(図書購入費、文献複写費用、謝金)。

  • Research Products

    (3 results)

All 2012 Other

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results) Remarks (1 results)

  • [Journal Article] インターネットを利用した周産期メンタルヘルスサポートプログラムの開発2012

    • Author(s)
      玉木敦子、片山貴文
    • Journal Title

      甲南女子大学研究紀要 看護学・リハビリテーション学編

      Volume: 第6号 Pages: 31~42

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 看護職を対象とした周産期メンタルヘルスに関する教育研修の効果

    • Author(s)
      玉木敦子、片山貴文
    • Organizer
      第31回日本看護科学会学術集会
    • Place of Presentation
      高知市文化プラザかるぽーと(高知県)
    • Year and Date
      平成23年12月3日
  • [Remarks]

    • URL

      http://sango.kachoufuugetu.net/

URL: 

Published: 2013-07-10  

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