2012 Fiscal Year Research-status Report
微小体動検知システムによる脊髄損傷者の自律神経機能評価と社会生活支援に関する研究
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23593487
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Research Institution | Kobe Tokiwa University |
Principal Investigator |
鈴木 ひとみ 神戸常盤大学, 保健科学部, 講師 (60462008)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
垰田 和史 滋賀医科大学, 医学部, 准教授 (90236175)
辻村 裕次 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (40311724)
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Keywords | 脊髄損傷者 / 自律神経機能 / 社会生活支援 |
Research Abstract |
脊髄損傷者の導尿前後のVDT作業中の自律神経機能および膀胱内尿量の変化を観察することを目的に、平成24年9月~11月にかけて11名の脊髄損傷者を対象に本実験を行った。被験者には実験前に導尿してから環境制御室にてVDT作業を行ってもらい、その間の心拍、自律神経活動、血圧、膀胱内尿量、主観的評価(尿意、疲労感、空腹感、眠気、仕事の集中度)を観察した。また、シート型体圧測定器による坐面の体圧変化も記録した。VDT作業は30分間連続で実施し、5分程度の休息を入れるサイクルを4回繰り返した。実験中に尿意が強くなった時点、あるいはVDT作業時間120分で実験終了とした。この結果は現在解析中であるが、健常者の場合と同様に、いずれの被験者も時間の経過に伴って膀胱内尿量が増加し尿意あるいは代償尿意、疲労感の自覚が高まった。体表脈波から導出した、 ULF・VLF領域の特定周波数成分では、尿意、疲労感、膀胱内尿量の増加に伴って特性に変化が認められた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた本実験を期間内に完遂し、データ収集ができた。実験中の生体データは健常者で実施した予備実験の結果とほぼ同様の変化を示しており、追加実験の必要はないと考える。 従って、今後は得られたデータ解析をさらに進め、研究予定期間内に研究成果を公表できると判断している。
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Strategy for Future Research Activity |
実験結果の検討を行い、脊髄損傷者の膀胱内尿量増加と自律神経活動の関連性についてまとめる。研究の成果は順次学会等で発表するとともに、脊髄損傷者の全国団体に向けて報告しホームページや機関紙などの媒体に掲載する。また、この研究で検証した方法を簡易に使用できるように、小型かつ軽量の表示ツールの実用化に向けて検討していく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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