2013 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者のスピリチュアルケア実践のプロセスとその課題の検討
Project/Area Number |
23593488
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Research Institution | Kawasaki University of Medical Welfare |
Principal Investigator |
国光 恵子 (竹田 恵子) 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 教授 (40265096)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太湯 好子 岡山県立大学, その他部局等, 名誉教授 (10190117)
小薮 智子 川崎医療短期大学, 看護科, 助教 (70435345)
實金 栄 岡山県立大学, 保健福祉学部, 准教授 (50468295)
岡本 宣雄 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 講師 (40412267)
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Keywords | 高齢者 / スピリチュアリティ / スピリチュアルケア / アセスメント / QOL |
Research Abstract |
本研究の目的は、看護の独自性をふまえた高齢者のスピリチュアルケアの方略を構築し、その課題を明らかにすることである。平成25年度は、平成24年度の研究の継続と「高齢者のスピリチュアリティアセスメントシート」の試案を作成した。 平成24年度から継続し、高齢者のスピリチュアリティを大切にした看護を実践している慢性期病棟看護師20名を対象に実施した半構成面接により得られたデータを分析した。語られた事例の分析から高齢者のスピリチュアリティの状況として、【希望】【尊厳】【自己の存在価値】などの9カテゴリーが抽出された。また、スピリチュアルケアをチームで意図的に行うためには、記録やカンファレンスにより高齢者のスピリチュアリティの情報をチームで共有すること、ディスカッションによりチームの意思の統一を図ることなどの必要性が示された。 以上の結果を踏まえ、スピリチュアルケアの専門家や老人看護専門看護師などの助言、臨床看護師の意見を反映させ、「高齢者のスピリチュアリティアセスメントシート」および使用マニュアルの試案を作成した。さらに、本アセスメントシート(試案)を慢性期病棟に入院中の高齢患者のカンファレンスに使用するとともに、カンファレンスに参加した看護師を対象にグループインタビューを実施し、シートの修正及びシートの活用方法について検討した。その結果、アセスメントシート(試案)の最終版は、【身体的症状の影響】【心の状態】【希望】【尊厳】【自己の存在価値】【他者との関係】【大いなる力とのつながり】【死と死にゆく態度】【人生の満足】の9カテゴリーから成るスピリチュアリティの状況と各カテゴリーにおける関連する情報、アセスメントの視点を含む内容に整理された。また、本アセスメントシートの使用により、見えないものを見る手掛かりになる、かかわりの方向性が出るなど臨床での実用の可能性が示された。
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Research Products
(8 results)