2012 Fiscal Year Research-status Report
地域在住一般高齢者の認知機能に対するエゴマ油を使用した地中海式食事の効果
Project/Area Number |
23593495
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Research Institution | The University of Shimane |
Principal Investigator |
山下 一也 島根県立大学, 看護学部, 教授 (30210412)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 亥智江 島根県立大学, 看護学部, 准教授 (70262780)
橋本 道男 島根大学, 医学部, 准教授 (70112133)
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Keywords | 認知症 / 食事栄養 / 地中海式食事 / エゴマ油 / 地域在住一般高齢者 |
Research Abstract |
近年、アルツハイマー病は食事栄養との関連が指摘されており、最近欧米では、地中海式食事がアルツハイマー病の予防に効果があるとの報告が多くなされている。本研究では、オリーブ油の代わりにエゴマ油を代用し、地中海式食事をベースにわが国の高齢者に適用できるものを開発し、地域在住一般高齢者の認知機能低下の予防効果をみることを目的とした。 平成23年11月にこの研究のエントリーをして、エゴマ油を摂取している住民、介入群(22名、平均年齢69.5±0.8歳)と普段通りの食生活をしている住民、対照群(13名、平均年齢70.4±1.1歳)の2群に分類した。料理教室は、管理栄養士が中心になり、月に1 回、エゴマ油を使った地中海料理教室をA町にて、定期的に開催した。介入前、半年後の健康診断(身体測定、血圧、血液検査)、認知機能テスト(HDS-R;改訂版長谷川式簡易知能スケール、MMSE;Mini-Mental State Examination,FAB;前頭葉機能検査)を行い、比較検討した。尚、介入群の料理教室への参加度はほぼ100%であった。 HDS-Rの比較では、介入群の介入前後で、28.0±0.4点から27.3±0.8点、対照群では、28.0±0.4点から27.3±0.8点と、有意な変化はみられなかった。一方、MMSEでは、介入前後で、28.0±0.5点から29.3±0.4点、対照群では、27.5±0.7点から28.0±0.5点、FABでは、介入前後で、15.9±0.4点から17.0±0.3点、対照群では、15.0±0.4点から15.6±0.4点へと、介入群では有意な上昇を認めた(いずれもp<0.05)。 本研究成果から、地域在住一般高齢者への認知機能に対するエゴマ油を使用した地中海式食事の効果が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
月1回の地域在住一般高齢者を対象にした地中海式食事料理教室も開催し、昨年11月に1年目検診も施行した。したがって、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も、料理教室は、管理栄養士が中心になり、月に1回、エゴマ油を使った地中海料理教室を定期的に開催し、2年後の健康診断(身体測定、血圧、血液検査)、認知機能テスト(HDS-R;改訂版長谷川式簡易知能スケール、MMSE;Mini-Mental State Examination,FAB;前頭葉機能検査)を行う予定である 本研究成果から、地域在住一般高齢者への認知機能に対するエゴマ油を使用した地中海式食事の効果の検証を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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Research Products
(1 results)