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2012 Fiscal Year Research-status Report

高輝度放射光軟X線による微小結晶・三次元角度分解光電子分光法の開発

Research Project

Project/Area Number 23600017
Research InstitutionJapan Synchrotron Radiation Research Institute

Principal Investigator

室 隆桂之  公益財団法人高輝度光科学研究センター, 利用研究促進部門, 主幹研究員 (50416385)

Keywords角度分解光電子分光 / ARPES
Research Abstract

微小試料の角度分解光電子分光法(ARPES)を実現するため、試料冷凍機の除振器の開発を進めた。既存のHe循環式冷凍機では、駆動時に試料位置で水平方向に約30μm、鉛直方向に約10μmの振動が発生する。本研究では、将来のARPESの試料サイズの目標を10μmと設定しているが現状の振動はそれ以上に大きいため、冷凍機の振動を軽減する必要がある。除振の方式として、前年度において、冷凍機のモーター部に磁気バネ式除振器を取り付ける方法と、冷凍機と試料との間の熱伝達部にHeガス冷媒部を設けるHeガスダンパー方式の検討を行い、後者を採用することとした。今年度は、そのHeガスダンパー方式の除振器の製作を行った。さらに今年度では、この除振器を用いた冷却および除振効果の評価を行う予定であったが、冷却試験の際に使用する冷凍機が正常に動作しないトラブルが発生し、冷凍機の補修が必要となった。そのため、今年度では除振効果の評価まで至ることができなかった。我々の装置では、冷却した状態の試料を測定位置から劈開を行うための真空槽へ約40cm移動させる必要があるが、来年度では測定位置での冷却温度と振動の評価、および劈開位置への移動後の冷却温度の評価を行う予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

今年度は、製作したHeガスダンパー方式の除振器の性能評価まで行う予定であった。しかし、冷却試験の際に、使用する冷凍機が正常に動作しないトラブルが発生し、冷凍機の補修が必要となった。そのため、今年度では除振効果の評価まで至ることができなかった。しかし、冷凍機の補修は終了し、冷凍機単体での動作を確認することはできたので、来年度において除振効果の評価まで至ることができると期待している。

Strategy for Future Research Activity

平成24年度ではHeガスダンパー方式の冷凍機除振器を製作したが、冷凍機のトラブルのため、冷却および除振評価にまでは至らなかった。平成25年度では、この評価を行う予定である。また、角度分解光電子分光では光電子分析器に対して試料の角度を頻繁に変える必要があるが、これに対応した、試料冷却が可能な角度調整機構付き試料台をH25年度で開発する。試料台は、大気中で試料をマウントし、真空槽内の冷凍機ホルダーに搬送するための台である。試作済みの試料台を冷却対応に改造する。銅編線等を加え、熱接触をとることを試みる。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

H24年度は予定していた除振器を装着した状態での冷却テストが冷凍機の不具合により実施できなかった。そのため、この冷却性能を基に設計する予定であった角度調整機構付き試料台の予算をH25年度に繰り越すこととした。よって、H25年度の研究費は、主に試料冷却が可能な角度調整機構付き試料台の製作に使用する。

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Published: 2014-07-24  

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