2013 Fiscal Year Annual Research Report
子どもの遊びと自然体験を促す環境デザイン及び学習プログラムの開発に関する実践研究
Project/Area Number |
23601013
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
伊東 啓太郎 九州工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10315161)
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Keywords | 生物多様性保全 / 子ども / 環境教育 / 都市緑地 / 遊び / 住民参加 / 環境学習プログラム / 自然再生 |
Research Abstract |
子どもにとって「遊び」は、自然のしくみを知り、生活の知恵を身につけるための重要な体験である。しかし、特に日本の都市部では、かつて誰もが体験できた遊びや体験型の環境学習を実践していくことは難しいのが現状である。本研究では、身近に残された自然空間やオープンスペースを、生物多様性を保全しながら、設計、モニタリングを行った。さらに、実際の計画・設計プロセスと日欧の比較研究を通して、「地域の自然環境の修復・再生」、「環境学習」、「住民参加」、「子どもの遊び」の場として活用できるような新しい環境デザインの手法と同時に日本の風土に適した継続的な環境学習プログラムを開発することを目的として研究を行った。2012年に完成した北九州市の夜宮公園めぐり坂池においては、その後、子どもたち、先生方、大学生、地域の方々とともに、生物多様性向上のためのワークショップを継続して28回実施し、地域の生物図鑑の作成、環境学習プログラムの実施、都市の自然活用のための手法の確立に至った。また、2013年度に遠賀川魚道公園が完成し、このサイトにおいては、これから独自の環境学習プログラムの作成を行ってゆく段階まで到達することが出来た。海外においてはノルウェーのIngunn Fjortoft教授(Telemark大学)と共著で、Designing Low Carbon Societies in Landscapes(Eds.Dr.Nakagoshi et al.) に、Landscape Design for Urban Biodiversity and ecological education in Japan: Approach from Process Planning and Multifunctional Landscape Planningを執筆し、本原稿はSpringerから2014年に刊行予定である。
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