2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23602012
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Research Institution | Nigata University of Phermacy and Applied Life Sciences |
Principal Investigator |
渡邊 賢一 新潟薬科大学, 薬学部, 教授 (70175090)
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Keywords | 糖尿病 / 臓器障害 / 酸化ストレス / 小胞体ストレス / 遺伝子変化 / アポト-シス |
Research Abstract |
【背景・目的】 糖尿病に限らずほとんど全ての疾患に酸化ストレスが関係することが明らかになりつつある。 一方、小胞体ストレスおよび小胞体を介するアポトーシスも注目されつつある。 小胞体はタンパクの構築、脂質やコレステロールの代謝を行う重要な細胞内器官である。 小胞体ストレスが蓄積すると、細胞内に折りたたまれない蛋白が増加・活性化しGRP78が活性化される。 GRP78はさらにIRE1・PERK・ATF6を活性化する。 小胞体ストレスが長引けば、CHOP経路を介して更に下流のアポト-シス経路を刺激する。糖尿病モデル動物として、Zucker・ZDF・SDT・ob/obなどの遺伝的ラット・マウスやストレプトゾトシン誘発モデル等がある。 糖尿病モデル動物各組織における酸化ストレス・小胞体ストレスの関与について検討した。 【方法】糖尿病モデルマウスはストレプトゾトシン150mg/kgを腹腔内に投与して作成した。酸化ストレスの発現についてはP22PhoxやP67Phoの蛋白発現量を測定し、酸化ストレスの結果生じるマロンジアルデヒドの血中濃度も測定した。 小胞体ストレスはGRP78を測定した。 アポト-シスは、組織をTUNEL染色しCHOPタンパク発現量と対比検討した。 【結果・考察】糖尿病各組織では酸化ストレス・小胞体ストレス・アポトーシスが亢進していた。 酸化ストレスや小胞体ストレスを抑制することは、糖尿病合併症治療に効果的であると考えられた。 これらの新知見を別記のごとく学術雑誌に報告した。今後、さらなる研究により安全かつ効果的に糖尿病合併症の治療が行われることを切望する。
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Research Products
(12 results)