2013 Fiscal Year Annual Research Report
フランスにおける「排除された人々」に対するASSと開業看護師の連携の可能性
Project/Area Number |
23610007
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Research Institution | Yamagata Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
菅原 京子 山形県立保健医療大学, 保健医療学部, 教授 (40272851)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅原 真 名古屋市立大学, 人文社会系研究科, 准教授 (30451503)
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Keywords | 共生・排除 / 医療・福祉連携 / 医療・福祉専門職 / フランス |
Research Abstract |
1.本研究は、フランスにおける「排除された人々」に対する医療・福祉連携について、連携の鍵となるアクターであるassistante de service social(ASS)と開業看護師に主点を置き、法制度と活動の両面から体系的に検討することを目的とした。排除された人々は幅広い概念のため、独居高齢者及び路上生活者を中心として検討した。フランス調査には研究代表者(菅原京子・山形県立保健医療大学)と研究分担者(菅原真・名古屋市立大学)が参加し、通訳等の研究協力者として末次圭介氏(翻訳者・通訳者)及び奥田七峰子氏(日本医師会総合政策研究機構仏駐在研究員)、現地協力者としてM・G=ムニエ氏(ラブレー社会福祉短期大学校名誉教授)の助力を得た。 2.研究最終年度の研究活動:パリ及びストラスブールで5日間の調査を実施した。法制度調査としては、医療・福祉連携の基盤である介護制度、積極的連帯所得手当制度、ASSの資格・教育制度に関し、パリ及びストラスブール在住の日仏の大学教授等7名と意見交換を行った。排除された人々への活動については、ストラスブールの高齢者施設を視察し移民高齢者の状況を把握した。また、路上生活支援団体担当者及び研究者にストラスブールの路上生活者支援の現状を確認した。 3.研究期間全体を通しての成果:平成23~25年度の計15日間のフランス調査を中心とした研究活動を通して、排除された人々に対する支援のフランスの最新状況を把握した。また、フランスにおいて医療・福祉のアクター連携が進展している現状、CLIC等の高齢者支援機関の連携状況、ボローニャ宣言により看護教育は3年制大学教育へ移行したがASS教育は途上にある現状、を確認できた。これらは先行研究では十分に明らかにされてこなかった知見・情報である。 4.研究成果の発信:今まで学会発表等を行ってきたが、今後は専門誌論文として纏めていく。
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Research Products
(3 results)