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2011 Fiscal Year Research-status Report

ユーザ経験を豊かにする個性的なインタラクションエージェント

Research Project

Project/Area Number 23611012
Research InstitutionKyoto Institute of Technology

Principal Investigator

倉本 到  京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 准教授 (20333502)

Project Period (FY) 2011-04-28 – 2014-03-31
Keywordsインタラクションエージェント / 経験デザイン / 擬人化 / 個性 / 萌え
Research Abstract

インタラクションエージェントへの個性付与による対話経験の豊かさを向上する研究に際し,今年度は特にエージェントの外見要素について,2つの側面から検討し,それぞれ次にあげるような結果を得た.1)エゴグラムとして知られる,人間の性格を5大別する手法に基づき,ステレオタイプな性格を表出する外見を有するエージェントを5体設計した.またそれらを用いた意思決定支援システムを実装し,意思決定やその課程に対してエージェントが表出する性格(個性)の違いがどのように影響するかを,個性差の大きい(被験者が好む-好まないの差が大きく出た)組み合わせとそうでない組み合わせのエージェントを提示したシステムにより評価した.その結果,被験者から意思決定における対話の満足度や意思決定の行いやすさについて好意的な評価を得た.一方,意思決定の結果に対する満足度は向上しなかったものの,最終結果はユーザの好むエージェントの推薦に偏るという傾向が確認された.これらのことから,エージェントの個性表出はユーザの行動に影響を与え,また対話経験を好ましいものとすることができる可能性が示された.2)外見的性質をもってエージェントの内面的性格(個性)を表出する手法として,漫画やアニメーションなどで用いられている「萌え」文脈を用いたエージェントの設計手法について検討した.その初期段階として,インタラクティブシステムに対する萌え擬人化キャラを表現し,その擬人化キャラだけを提示した際に,もともとのインタラクティブシステムが有すると考えられる性能,およびその萌え擬人化キャラの性格を調査した.その結果,目のみ異なる萌え擬人化キャラであっても,人間の性格の大別(Big-five尺度による)に比較的一致した性格が区別されて表現可能であり,またインタラクティブシステムの性質においても同様に区別可能であることがわかった.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

研究実施計画の最初の段階である外見評価については,研究実績に述べたとおり一定の成果を得た.また成果としては上がっていないものの,音声や身体性における個性表出のための基礎的技術(音声合成・音声認識・動作認識・3Dモーション表現技術)について現在検討が進んでいる.年度初来の計画においては,音声に関する個性表出要素の評価とそれを利用するフレームワークの実現を検討項目に挙げていたが,先に平成24年度で挙げた「対話経験の実証」をまず外見要素に対して実施することが肝要と考え,その評価を実施して成果を得ている.

Strategy for Future Research Activity

申請書に従い,次年度は下記研究テーマについて,順に検討する.1)平成23年度計画中にある,音声によるエージェントの個性表出の調査と検証2)身体性のあるエージェント(特に,3Dモデルとして表現されるエージェント)の個性表出の調査と検証

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

平成23年度は,音声合成・認識にかかる機材やソフトウェアなどの購入を予定していたが,それらの調査検証が今年度に移動したため,昨年度使用しなかった研究経費を用いてそれらの機材・ソフトウェアの導入運用に充てることを考えている.上記に加えて,平成24年度に計画されている研究を遂行する上で必須となる,身体性のあるエージェントの個性表出評価を実現するために,1)実体のあるエージェントとして,人間や動物の形状をしたロボットおよびそれらを外部よりリアルタイム制御するための制御系(コンピュータおよびソフトウェア)の導入 2)3D空間上の仮想的な人間型エージェントとして,3Dモデリングソフトウェアおよび3Dリアルタイム表示系(3D表示可能な HMD を含む)の導入を検討している.さらに,上記エージェントによる評価を実際に行うために,実用性評価に耐えうるレベルのエージェントのデザインについて,専門家による意見招請及び実際のデザインの提供を受けることを検討している.

  • Research Products

    (5 results)

All 2012 2011 Other

All Journal Article (4 results) (of which Peer Reviewed: 2 results) Remarks (1 results)

  • [Journal Article] 対話エージェントへの「個性」の付与:意思決定支援システムに対する影響2012

    • Author(s)
      倉本到,安田淳志,山本景子,水口充,辻野嘉宏
    • Journal Title

      インタラクション2012講演論文集

      Volume: 2012-Interaction Pages: 223-228

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 萌え擬人化キャラによるインタラクティブシステムの理解促進2012

    • Author(s)
      倉本到
    • Journal Title

      情報処理学会研究報告

      Volume: 2012-EC-23(12) Pages: 1-6

  • [Journal Article] 複数エージェントとの会話による意思決定支援システムにおける性格の違いがユーザに与える影響2011

    • Author(s)
      安田淳志,山本景子,倉本到,水口充,辻野嘉宏
    • Journal Title

      HAIシンポジウム2011講演論文集

      Volume: II-2A-3 Pages: 1-8

  • [Journal Article] Recommendation System Based on Interaction with Multiple Agents for Users with Vague Intention2011

    • Author(s)
      Itaru Kuramoto, Atsushi Yasuda, Mitsuru Minakuchi, and Yoshihiro Tsujino
    • Journal Title

      Proceedings of HCI International 2011

      Volume: LNCS6762 Pages: 351-357

    • DOI

      10.1007/978-3-642-21605-3_39

    • Peer Reviewed
  • [Remarks]

    • URL

      http://www.youtube.com/watch?v=UQ1lQz4NNJU

URL: 

Published: 2013-07-10  

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