2013 Fiscal Year Annual Research Report
形状記憶合金デバイスディスプレイを用いたインタラクションデザイン研究
Project/Area Number |
23611018
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
富松 潔 九州大学, 芸術工学研究科(研究院), 教授 (70264124)
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Keywords | インタラクションデザイン / メディアアート |
Research Abstract |
ノンバーバルなコミュニケーションモードを用いることで、視覚的な情報ディスプレイでは表現できない、直観的な感性情報表現技術の開発を実施した。開発したモーションディスプレイをコンテンツデザインへ応用させることで、この表現技術の応用展開を実施した。特に芸術、建築、デジタルサイネージなどの分野でメディア表現の新たな可能性を探った。 本研究では、まず初めに、構成要素である形状記憶合金アクチュエータがやわらかく曲がることによって、「植物のような」、「生き物のような」実体の運動表現を可能にするようなモーションディスプレイ装置を開発した。 その次に、応用としてモーションディスプレイ装置を用いたメディアアート作品制作と発表を実施した。鑑賞者および被験者を用いて、ユーザ評価を実施した。ユーザ評価結果を分析してデザインに反映させるようなフィードバックのある繰返し型の研究開発実施した。形状記憶合金デバイスディスプレイを用いたインタラクションデザインの可能性を考察した。 本研究期間中に、実体の構成要素が直立して曲がる動きをすることで、装置全体でざわめく表現を行うモーションディスプレイ装置を考案し、確立した。デバイスのプロトタイプ表現として植物をモチーフにしたインタラクティブアート作品「plant」の完成度を高めた。コンペなどへ出品展示を行い、展示評価を繰返すことで、改良や修正を加え、制作プロセスと鑑賞者の評価を得ることで、形状記憶合金デバイスディスプレイのインタラクションデザインの可能性を考察した。 展示による鑑賞者の評価・改良からは、形状記憶合金デバイスディスプレイが、葉群のざわめくような新しい表現を行うことが可能であり、鑑賞者に効果的で強い印象を残すような表現技術として確立させることができた。
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