2011 Fiscal Year Research-status Report
ユーザの概念モデル可視化によるデザイン支援システムの開発
Project/Area Number |
23611025
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Research Institution | Future University-Hakodate |
Principal Investigator |
姜 南圭 公立はこだて未来大学, システム情報学部, 准教授 (70452985)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
須藤 秀紹 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 准教授 (90352525)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 概念モデル / 可視化 / デザイン / 国際情報交流 |
Research Abstract |
本年度の実施計画は、ユーザの行為に着目したADTモデルを、ユーザの内緒的作業を表現できるように拡張することであった.その拡張は、1)内省的作業の構造分析、2)ユーザの概念モデル導入、3)複数視点の導入の3段階である。そのため、研究はユーザの概念モデル(須藤)とユーザの内緒的レベルへの対応した人工物提案手法への調査に分けて研究を行った。まず、ユーザの概念モデルにつきましては、情報の流れを数学的に取り扱うツールであるチャンネル理論を拡張し、ユーザの経験や状況文脈に概念モデルを拡張する応じた解釈を表現できるようにした。表現内容が変わらずに、表現メディアのみが変化した場合のユーザの好みの変化を記述することに成功した。現在、複数視点の導入について検討を行っている。またユーザの内緒的作用からの潜在的ニーズ検出・共有につきましては、ユーザがどのような構造に対しどのような感情を抱くかという内省的作用を明らかにするため、既存の人工物とその改善を通して人の感情がどのように変化するのかを調べた。また、事例調査として,デザインワークショップを行い,ユーザの内緒的レベルへの対応への現状と方向性を検討した。そのワークショップでは、複数視点からユーザのおかれた状況からの潜在的なニーズを検出・共有するための手法の提案を行い、デザインワークショップでの活用を試みた。現在は、その手法の改善を行い、その有効性について検討を行うと共に、手法の拡張も検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究については,研究分担領域それぞれが当初計画通りの進捗である.特に、2011年度の研究成果は、KEER2012(Kansei Engineering and Emotion research 2012)及びDRS2012 (Design Research Society 2012)などの国際学会に採択され、研究成果発表を行う予定である.これについては2012年度後半に行う予定であり、順調に進歩している.
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Strategy for Future Research Activity |
複数視点の導入は,ADTモデルのユーザの概念モデルを,複数ユーザの概念モデルを記述できるように拡張する.ユーザの概念モデルは様相論理式で記述されており,複数の論理式にラベルをつけて管理することによって実現可能である.23年度に行った研究を基に、ユーザの再生的作用を重視した人工物のデザイン支援システムを構築する.ユーザの再生的作用を重視した人工物のデザイン支援システムを構築する. インタフェースの操作性については、その製品への愛着と深く関連することから、色彩や構成といったデザイン要素とユーザビリティとの関係に着目した内部設計を進める予定である.外部仕様設計は,実際のデザインプロセスを分析して,ユーザの内省的作用を把握する必要がある具体的状況と必要な支援を明らかにし,分析結果にもとづいてデザイン支援システムの外部仕様を決定する予定である.また、2011年度に提案した手法の改善及び拡張を行い、システム構築への適応可能性を検討する.内部設計および実装は,決定した外部仕様を実現するための内部仕様を決定する.ADT モデルシミュレータに関しては既に内部仕様が決定しており,これを拡張することによって達成する.内部設計が決定した箇所から順次計算機上に実装する.内部設計および実装には,システム開発の実績が豊富な須藤があたる.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
システム開発のための資料を購入する予定である。提案された手法の有効性をより明らかにするため、デザインワークショップへ参加し、その手法の評価を行う予定である。その他、研究者会議をより充実に行う共に、研究成果を発表するための旅費および会議への参加費も予定している.
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Research Products
(1 results)