2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23611026
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Research Institution | Future University-Hakodate |
Principal Investigator |
迎山 和司 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 准教授 (20363715)
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Keywords | デザイン / インタラクション |
Research Abstract |
本研究は「見て触るうちに操作がわかる」ユーザインタフェースを考えるため,主に入力装置の外装によって適切な提示方法を考えるものである.ユーザに使いやすいインタフェースは重要な課題である.本研究ではその課題を新規技術ではなく外装の形状がユーザに与える印象によって解決しようと試みた.なぜなら,多くのユーザはある形状を見るとある特定の行為をするからである.従って,外装形状とユーザの行為の関連を一覧化し,使いやすいインタラクティブ・システムをデザインする上での参考となる資料を作成する事が本研究の目的となる.なお,外装形状とユーザの行為の関連を明確にするために,外装形状は,円柱,球体,円錐のような基本形状の物体にし,3Dプリンタにて成形した.また,ゼスチャを認識する事を想定して加速度センサを組み込んだ.また,卓上に置く機器を想定して大きさも限定した. この実験装置を用いて,円柱,球,円錐の物体を用いて被験者による模型実験を行った.被験者は20代の大学生19名で,実験の様子をビデオ撮影し,加速度センサの波形を記録した.そして,本実験を前年度までに実施した思考実験と比較して,言語の行為と実際の行為が対応するかどうかの確認と,加速度センサによって,形状の個別の行為を特定できるかを検証した. その結果,形状の差異から行為が誘発されるというより,形状に共通する行為の要素がある事が確認された.特に「振る」という行為はどの形状にも観察でき波形も特徴的であったので,この行為はセンサで検知しやすいことが明らかになった.以上から,個々の形状自体より,形状を用いて卓上や空間という支持体などに働きかける面の痕跡が多彩なほど,多彩な行為を誘発する可能性が示唆された.従って,形状の更に下位の構成要素である「面の広さと曲率」が多彩な行為を誘発する要因ではないかと考えられる.
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