2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23611033
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Research Institution | Shizuoka University of Art and Culture |
Principal Investigator |
宮田 圭介 静岡文化芸術大学, デザイン学部, 教授 (40387527)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 特別支援教育 / デザイン / 発達障害 / 電子書籍 / 読解 / 通常学級 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は補助事業期間延長により本研究の最終年度になるため,難易度を変えた実験課題による提案デザインの有効性評価とデザイン改良を実施する予定であった.しかし,平成25年度の研究成果を学会HIS2014で報告したところ,登場人物の感情を理解できる障害児が被験者の中にいる可能性があるので,事前課題でスクリーニングした後,解答できる教材を提示する方が有用性と信頼性が高いとの指摘を受けた.そこで,研究計画を変更して,スクリーニング用課題と提案デザイン教材を一体化した電子教材の試作をFlashで行った. スクリーニング課題として,社会的認知力の評価でよく用いられている「サリーとアン課題」と「ジョンとメリー課題」の難易度が異なる2種類の課題を採用した.発達障害児でも理解できるように,「サリーとアンの課題」はスライドショー表示,「ジョンとメリー課題」はアニメーション表示による可視化ソフトを試作した.特にスライドショー表示ソフトについては,イラストの差し替えやストーリーの改良が行いやすいよう,イラストデータの追加削除が自由自在にできるように工夫してある.この電子教材は,最初のスクリーニング課題が正答できなかった場合,登場人物の感情理解が難しい被験者であると判定して,物語「あめ玉」に続くように設定されている. 発達障害児(14歳6か月)が試行したところ,この教材の使用方法を教えずに最後まで操作できており,自習形式でも実験可能であることが示唆された.そこで,平成27年以降は,このFlash教材をWeb上で頒布して,より多くの通常学級に在籍する発達障害児を対象に,提案デザインの有効性評価と改良を行っていく予定である.
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