2013 Fiscal Year Annual Research Report
インクルーシブデザインと脳科学~移行の共生デザイン感性論
Project/Area Number |
23611036
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Research Institution | Kyoto City University of Arts |
Principal Investigator |
松井 紫朗 京都市立芸術大学, 美術学部, 教授 (60275188)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 悟 京都市立芸術大学, 美術学部, 教授 (30515515)
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Keywords | 認知科学 / インクルーシーブデザイン |
Research Abstract |
最終年度の本年度は、研究代表者の松井紫朗は、動的環境におけるイメージ認知の研究に関して、具体例の絞り込みと定量化を試み、研究分担者の高橋悟は、同じく分担研究をしている[生存の技法:医療・芸術・脳科学融合領域研究」と連携しながら、ワーキングメモリーとシーケンスの研究について、これに関連する作品の展覧会と企画、また、シンポジウムなどを通して本研究の実践と公開に向けての活動を開始した。動的環境におけるイメージ認知の研究に於いては、体性感覚の変化と知覚の変化の関係性が特に現れる事象について、その条件についての絞り込みを行い計測を試みた。具体的には、上を見上げるという姿勢の変化によって、自己と対象との関係性の把握、距離や位置関係、運動の方向性の認知に影響を及ぼす事象を、自己定位の把握に変化が起きている現場として捉え、定量化によってその変化を客観的に捉えることを試みた。奥行感覚に影響を及ぼしていると考えられる錯視、ミュラー・リヤーを用い、これを前額平行面での正位置と横臥の姿勢、見上げる姿勢で被験者が観察できる装置を製作し、それぞれの姿勢での変化の計測を行った。メモリーとシーケンスの研究については、「歩行視」という概念に焦点をあてた展示・シンポジューム・リサーチを行い、記憶、知覚、言語、身体運動との関連からその意味を検証した。さらに、これら実践を基盤にした公開実験制作・公開講座などを開催し、研究の意義を社会的な文脈で位置づける機会と今後の展開への指針を得る事ができた。
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Research Products
(2 results)