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2012 Fiscal Year Research-status Report

生活実態に基づいた漆器の審美性・機能性に関する実験的検証

Research Project

Project/Area Number 23611046
Research InstitutionSagami Women's University

Principal Investigator

田中 みなみ  相模女子大学, 学芸学部, 教授 (30261936)

Keywords漆
Research Abstract

研究内容の(1)漆器の魅力についての文献調査については終了し、平成24年度は、研究計画(2)漆塗膜の浸漬実験、摩擦実験による表面変化についての調査に着手し、試験片作成の準備にとりかかった。
《試験片作成の準備》 試験片作成のため、先行研究の調査を行い、先行研究より試験片として準備する漆塗膜の仕様(厚さ、大きさ、ベースとなる板の材質および板材との密着性等)について検討した。先行研究では、生漆をナヤシ、クロメの後、ガラス板をベースとして漆塗膜を20~30㎛に塗布していることがわかった。研究者による実験では、より実際の漆塗装に近い状態での実験をめざすため、アクリル板をベースとして使用し、アクリル板をサンドペーパーで粗めた後、職人により、漆塗膜を刷毛塗りし、塗膜完成後にマイクロメーターを使用して塗膜の厚さを計測することとした。さらに、試験片の仕様に基づき、塗りの手順の打ち合わせを行うとともに、実験用治具の調査を進めた。
《親水性疎水性試験の準備》 岩手県工業技術センターに赴き、JISハンドブックを参照して関連する試験方法についての事例を調査した。近接技術としては、繊維関係の防汚性試験、汚れ試験等があるものの、いずれも広い面積に繊維製品を敷き詰めた試験であり、塗膜について直接応用できる試験法ではないことが判明した。JISでは該当する試験方法が見当たらなかったものの、表面技術に関する先行研究として、自動車や建築壁面材の塗装に使われる低汚染性、易洗浄性の塗膜開発に関する論文をみつけることができた。
《生活上の漆器使用実態の調査》また、生活上での漆器使用実態の調査の一環として実施してきた保育園における漆器利用の事例について、海外学会において発表した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

研究内容の(1)漆器の魅力についての文献調査については終了し、(2)漆塗膜の浸漬実験、摩擦実験による表面変化についての調査を進行中であるが、担当部局との打ち合わせの後、出張日程がとれず、文献調査まででとまっている。

Strategy for Future Research Activity

先行研究の調査がまとまったので、先行研究を参考に試験片の制作を依頼し、8月より摩擦試験を開始する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

岩手の漆器製作者にサンプル作成を依頼する手数料、打ち合わせ旅費、および、外部機関において親水性疎水性試験を行う実験手数料、データ分析用ソフトウェアリース代、データ分析補助者報酬、報告書印刷費として研究費を充てる。
なお、前年度科研費より繰り越す。
《繰越理由》前年度に予定していた試験片の塗り作業、外部機関での実験を行うため。
《繰越金の使途》試験片の塗装外部委託費、打ち合わせ旅費、外部機関への実験委託費。

  • Research Products

    (1 results)

All 2012

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] A case study of lacquerware maintaining system for a nursery school lunch ware2012

    • Author(s)
      Minami Tanaka, Yukiko Yoshioka
    • Organizer
      International Service Innovation Design Conference
    • Place of Presentation
      National Chen-Kung University, Taiwan
    • Year and Date
      20121021-20121024

URL: 

Published: 2014-07-24  

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