2012 Fiscal Year Research-status Report
組み込み型機器のためのGUIデザインパターンの体系化および活用
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23611055
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Research Institution | Hyogo Prefectural Institute of Technology |
Principal Investigator |
平田 一郎 兵庫県立工業技術センター, ものづくり開発部, 主任研究員 (80470243)
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Keywords | ユーザインタフェース / GUI / デザインパターン / 画面設計 |
Research Abstract |
今年度は、昨年度に体系化したGUIデザインパターン(以降、パターン)の分類方法を見直した。これまでは、デザインコンセプトとパターンとの関係に着目し、コンセプトに合致したパターンを選択する方法を提案した。しかし、コンセプトに合致したパターンを選択しただけでは画面設計が困難であることがわかった。そこで、デザインコンセプトの対象(ターゲット)を明確にするためのコンセプトターゲット表を提案し、その中でパターンを分類でする方法について検討した。 パターンを「画面サイズ」「入力デバイス」ごとに分類し、それらをさらに「操作の目的」に応じて分類した。「画面サイズ」は大(15インチ以上)、中(7インチ以上15インチ未満)、小(7インチ未満)の3種類に分類した。「入力デバイス」は「マウスとキーボード」「タッチパネル(直接操作)」「物理ボタン(間接操作)」の3種類に分類した。「操作の目的」は「選択する」「調整する」「移動する」等の6種類に分類した。 デザインコンセプトとコンセプトターゲット表を作成し、最適なパターンを選択する方法について提案した(日本感性工学会関西支部大会、Applied Human Factors and Ergonomics Conference2012)。また、研究協力者が実施しているGUI評価手法と本研究を用いた画面設計・評価手法についても提案し(Designシンポジウム2012、日本人間工学会関西支部大会)、研究者からの意見も収集した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度の目標であった「GUIデザインパターンの追加」と「GUIデザインパターンの体系化の修正」を実施し、GUIデザインパターンを活用した画面設計手法についても学会で発表した。現在は、GUIの評価方法も取り入れた画面設計手法の構築に取りかかっている。さらに、昨年度試作したアプリケーションを改良した設計支援システムを検討中である。 当初の計画以上に研究は進んでいるが、学会等のヒアリングにより、アプリケーションについて変更する必要が出てきた。当初の計画では、ノートPC上で操作できる設計支援システムを想定していたが、タブレットや外部の入力デバイスと連動した設計支援システムが望まれていることがわかったため、次年度で実施する予定である。 今年度に新たな課題が見つかったが、計画以上に研究を進めることができた結果であるため、おおむね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
デザインコンセプトとコンセプトターゲット表からGUIデザインパターンを絞り込み、画面デザイン案を作成可能にする「GUI設計支援システム」の開発を目指す。さらに、研究した内容をまとめGUI設計手法に関する書籍についても検討する。 設計支援システムは、タブレットPCと外部入力デバイスを用いて、画面デザイン案をシミュレーションできるアプリケーション構築を目指しており、そのためのプラットフォームや入出力インタフェースについて検討する。 GUI設計手法について、これまで発表していな学会で積極的に発表し、研究者から意見やアドバイスをもらい、手法を書籍としてまとめることを目標とする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
今年度の研究費は殆ど執行しており、計画していた学会にも積極的に参加した。また、タッチパネルと複数の入力デバイスを搭載した設計支援システムを試作し、産業界の設計者に評価してもらう予定である。主な研究費の用途として、下記3点を計画している。 ・学会参加費(国内4件、海外1件) ・論文投稿費(国内1件) ・設計支援システムの開発費
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