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2013 Fiscal Year Annual Research Report

分子動力学予測による心筋症発症機序を放射光回折で検証:分子内応力に伴うα螺旋の歪

Research Project

Project/Area Number 23612005
Research InstitutionJikei University School of Medicine

Principal Investigator

山口 眞紀  東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (30271315)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 竹森 重  東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (20179675)
大野 哲生  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (30233224)
木村 雅子  女子栄養大学, 栄養学部, 准教授 (30328314)
Keywords心筋症 / 分子動力学 / X線回折 / トロポニン
Research Abstract

ヒト野生型/変異型トロポニンTをラット心室筋細胞に導入したヒト野生型/変異型トロポニンT導入心筋のX線回折像を大型放射光施設で取得し、トロポニンTより下流の構造信号伝達過程の違いを検証した。収縮抑制剤(butanedione monoxime)存在下(弛緩条件)と非存在下(収縮条件)での回折像を比較したところ以下が明らかになった。
1)ミオシン頭部とアクチンの相互作用の強さの指標となる赤道反射強度比はE244D変異体導入心筋では野生型に比べて大きかったのに対してK247R変異体導入心筋では野生型と同程度だった。このことはE244D変異体導入心筋ではトロポニンTからトロポミオシンへの情報伝達が促進されて細いフィラメントが過剰に活性化されているのに対し、K247R変異体導入心筋では野生型との違いがないことを示す。2)ミオシン層線から評価したミオシンとアクチンの相互作用もやはりE244D変異体導入心筋で強いのに対してK247R変異体導入心筋では野生型との差がなく、E244D変異体のみに特徴的な細いフィラメント活性化状態を裏付けた。
以上の実験結果と比較するためにE244D変異トロポニンとK247R変異トロポニンの大規模分子動力学シミュレーションを行った結果、K247R変異トロポニンではトロポニンTとトロポニンIの静電結合組換えの結果トロポニンTとトロポニンI間の信号伝達の不確定性が増すが、E244D変異体ではトロポニンTとトロポニンIの信号伝達様式には野生型との差が認められないことがわかった。これよりK247R変異心筋ではトロポニンIとトロポニンT間の静電結合の組換えの結果、トロポニンIとトロポニンT間の情報伝達の不確定性がますことで異常な収縮が起こるのに対して、E244D変異心筋ではトロポニンTとトロポミオシン・アクチン間での信号伝達の変調の結果異常収縮が起こることが示唆された。

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Published: 2015-05-28  

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