2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23614004
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
羽生 冬佳 立教大学, 観光学部, 准教授 (40302971)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
十代田 朗 東京工業大学, 情報理工学(系)研究科, 准教授 (70226710)
津々見 崇 東京工業大学, 情報理工学(系)研究科, 助教 (40323828)
佐野 浩祥 金沢星稜大学, 経済学部, 講師 (50449310)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 観光圏 / ブランド / 広域連携 / 情報発信 |
Outline of Annual Research Achievements |
「観光圏整備事業」は平成24年に方針の大きな見直しが図られ、現在では「ブランド確立に向けた戦略的な取組」を目的として大きく掲げている。平成27年度には上記の視点より、旧方針の下で国の認定を受けた49の観光圏を対象に、各観光圏の整備計画の内容を分析することで、各観光圏がブランドづくりに向けた取り組みや、そのために活かすべき特徴、資源をどのようにとらえているかを再整理した。またその結果に基づき全国webアンケート調査を実施し、各観光圏が構築を目指すブランドイメージや、そのために活用しようとする特徴、資源に対する評価を行った。 また、国内事例調査、海外事例調査の成果と合わせて研究全体のとりまとめを行い、さらに成果の一部を第29回日本観光研究学会全国大会論文発表会にて発表を行った。 本研究の成果は、主に以下の2点である。 1.観光地のブランド構築に向けて、①他とは差別化が可能な優位性を有する魅力は何か、②その優位性をコンセプトとして明確に示しているか、③マーケットにそのコンセプトが正しく伝わっているか、の3段階に分けて戦略を検討していく必要がある。観光圏では、広域の観光地同士の連携が図られているが、優位となる魅力の明確化、ならびにマーケットへのアピールが効果的に行えていない状況であることが指摘できる。 2.またわが国では観光地における地域づくりと誘客のためのプロモーションとが同じ文脈の中で企画・実地されることが多く、特に後者については観光客により有効な情報発信が行えていないことが指摘できる。海外事例調査からは、広域的に行われているプロモーションにおいて各地域の特徴・個性が必ずしも網羅的に取り入れられてはいないことが明らかとなり、戦略性の高さが伺えた。今後、わが国でも「複数の組織がいかに役割分担を行っていくか」を戦略として定め、効果的な連携を取っていくことが必要と考えられる。
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Research Products
(4 results)