2013 Fiscal Year Research-status Report
観光による地域振興に伴う負荷に関する構造的分析の基礎研究
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23614011
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
片岡 英尋 琉球大学, 観光産業科学部, 准教授 (10526461)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 美彦 琉球大学, その他部局等, その他 (10301219)
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Keywords | 観光振興 / 地域史 / 産業振興 |
Research Abstract |
沖縄県先島地域を対象に観光による地域振興と、観光振興に伴う負荷が、地域住民、観光客の間で、どのように共有あるいは分散されるのかについて、先行文献、実地の聞き取りを中心に、地域社会の成り立ち(歴史的側面と産業振興策変遷を中心に)との関連でどのような要因が関わるのかについて考察を重ねてきた。研究の中間的な見解としては、現行制度の整備状況に限らず、地域史の中に見られてきた現象に現状の観光に対するスタンス(主に他地域業者の関わり方に関する賛否)のあり方に影響するものが多く存在していることが見て取れたことは一つの成果であると考えている。今回の一連の研究活動を通じて、学問分野としては、経営学的な見方だけでなく社会学の地域を対象とする研究と農業開発の実戦的手法に関する研究を融合する形で、新たな基礎を得るべく検討を行っている。研究内容の社会化とそのフィードバックの分析を通じて、研究成果を社会に還元し、ひいては対象地域の自律的発展に視座を与えることを最終的な目標としており、悪天候の影響で遅れているシンポジウムの開催と資料のアーカイブ化を今年度の活動目標として設定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度は、週末の悪天候により、先島地域とくに主たる対象としていた西表島への船舶による移動が困難なことが多く、まとまった期間の渡航調査の時間が十分に取れなかった。私的な渡航時に合わせる形で調査は進めてきたが、地域史に関する、資料の入手が西表島・住吉地区に偏っており、他地域の資料についても十分な資料の入手を試みたい。
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Strategy for Future Research Activity |
沖縄振興金融開発公庫と竹富町議会等の実務当事者を交え、今回の研究過程で得た見解をシンポジウムの形で還元することにより、対象地域の各層からの意見を加味した形で研究成果をまとめたいと考えている。成果物として、現在取りまとめ中である論文3編(農業開発に関する史的な分析、産業振興としての観光と地域住民とのかかわりに関する分析、石垣新空港の開港の影響に関する分析)を完成させる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
夏季の天候不順により、旅費申請を活用しての、船舶利用の島嶼地域への訪問調査が、予定回数の3分の1の実施にとどまったので、調査の機動性の必要から私費による渡航時に聞き取り等の調査を実施した。但し、出張申請を伴わないため、学務との兼ね合いで現地での調整等の時間を確保できず、研究成果の取りまとめに必要である、シンポジウムの開催が前年度ないにできなかった。今年度は、学部内の配慮により学務の負担が軽減されているため、予定通りシンポジウムの開催に向けて準備を開始しているところである。 9月をめどに「観光振興と潜在的なリスク」をテーマにシンポジウムを開催する予定である。パネラーとして、観光カリスマ1名、プロスポーツチームのマネージャークラス1名、研究者2名を予定している。これらに関する、謝金、渡航費、会場費に残額を活用する予定である。
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