2011 Fiscal Year Research-status Report
テラヘルツ顕微分光を利用した大気中単一エアロゾルのキャラクタリゼーション
Project/Area Number |
23615002
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
小川 信明 秋田大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (80169193)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 雅史 秋田大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60226553)
水戸部 一孝 秋田大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60282159)
藤原 一彦 秋田大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (10375222)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 分析化学 / エアロゾル / 顕微分光 / テラヘルツ分光 |
Research Abstract |
大気中に浮遊する100m以下の微小な液滴,または固体粒子は総じてエアロゾルと呼ばれる。環境中において微小水滴が高濃度で集合したものが霧や雲と呼ばれているが,それぞれの液滴粒子は微小であるものの,汚染物質が高濃度に濃縮されることが懸念されており,その環境影響・生態影響が近年問題視されている。申請者らは,これまでに酸性降水や霧の汚染化機構を解明すべく研究を行ってきた。その中でも特に, PMの役割・効果についても検討し,明らかにしてきた。申請者は大気中エアロゾルの汚染メカニズム,および大気汚染への寄与に関して解析を行ってきているが、さらに詳細な反応機構・汚染機構の解明は単一エアロゾルに対する測定を行って初めて達成できると考えられる。そこで本研究では顕微観測可能なテラヘルツ分光測定系を構築し,単一のエアロゾルに対して,ガス状物質の液滴内への取り込み反応や,凝結核からの液滴生成反応を観測することを目的として,本年度は下記について実施した。(1)テラヘルツ顕微分光測定系の構築所属機関内に設置されるテラヘルツ分光装置の試料室内に設置可能な顕微分光測定系を設計した。光学系はビーム拡大部および対物レンズ,検出器への集光部分で構成される。現在光学系の調整を継続して行っている。(2)水溶液系に対する測定試行テラヘルツ領域での水の吸収は極めて大きいことから,水を含む紛体を始め,窓剤をポリエチレンとして光路長を極短くした光学セルを作成した。現在は観測データの妥当性を検証中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初想定していたよりもビーム径が小さく,ビーム拡大系の設計が必要となったため光学系の設計が遅れてしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も継続して装置の作成を行い,年度内の測定試行完了を目指す。また,測定結果の妥当性を検証するため,薄層セルを利用したマクロ系での測定にも取り組んでいく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
装置作成に不足した光学部品の購入を主として、測定試行に必要な試薬や超純水製造に必要な消耗品購入を行う。
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[Journal Article] Nondestructive estimation of strength deterioration in photovoltaic backsheets using a portable near infrared spectrometer2012
Author(s)
Li, H., Kikuchi, R., Kumagai, M., Amano, T., Tang, H., Lin, J.-M., Fujiwara, K., Ogawa, N.
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Journal Title
Solar Energy Materials and Solar Cells
Volume: Vol.101
Pages: 166-169
DOI
Peer Reviewed
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