2013 Fiscal Year Annual Research Report
イオンの輸送を全て水で行う環境低負荷型イオン分析システムの開発
Project/Area Number |
23615003
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
森 勝伸 群馬大学, 理工学研究科, 准教授 (70400786)
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Keywords | イオンクロマトグラフィー / 水 / 抽出 / 分離 |
Research Abstract |
本研究は,無(低)公害・低コストの無機及び有機イオンの多成分同時分離計測を行うため,イオンの抽出→イオンクロマトグラフィー(IC)による分離→導電率による検出まで,イオンの輸送を全て水で行う環境への負荷を最小限にした究極的なICシステムを開発することを目的とした. 1.イオン抽出セルの開発: オンラインでのイオン抽出法として, イオン透析膜に選択的にイオンを抽出し,低電圧で膜外の電極に引き寄せ,最終的に水によって,分離カラムまで輸送できるイオン抽出セルを開発した.これは,電気透析膜を応用したものであるが,試料水中から陰イオン,陽イオン及び非電解質の3成分を分離・抽出したものである.結果的に強酸性及び強塩基性のイオンは,10~15 Vの印加電圧で定量的に回収が可能であることを示した.ここでは, pKa=4よりも大きいイオンの抽出効率は低く,特にケイ酸やホウ酸のような弱酸性成分は抽出されずイオン抽出セルを素通りしたが,通常,ケイ酸やホウ酸のようなICでの選択的分離が困難だった成分の分離が可能であり,水によるIC分離が可能であった. 2.水のみで分離できるICカラムの開発: 本研究では,分析対象のイオンに合わせてイオン反応基を簡便かつ剛直に固定化でき,様々なサイズのカラム(SUS,PEEK,キャピラリー)に対応できるカラムを検討した.ここでは,クリック反応による非イオン性キャピラリーカラム(1),陽イオン性官能基キャピラリー(2),アミノプロピルシラン修飾シリカゲル(3),両イオン性オクタデシルシランカップリング修飾シリカゲル(4)等を作製した.この中でカラム4が水移動相に最も高分離能な分析結果を得た. 3.水のみで抽出から検出までイオンを輸送するIC:上記の成果を基に,抽出→分離→検出を「水」によって行うことができる新規なイオン分離分析システムを完成させた.
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[Journal Article] Novel screening method of oxidation and reduction abilities for photocatalytic materials2014
Author(s)
K. Katayama, Y. Takeda, K. Shimaoka, K. Yoshida, R. Shimizu, T. Ishiwata, A. Nakamura, S. Kuwahara, T. Sugita, A. Mase, M. Mori
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Journal Title
The Analyst
Volume: 139
Pages: 1953-1957
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] 赤城大沼における福島第一原発事故による放射性物質汚染の実態2013
Author(s)
野原精一, 角田欣一, 相澤省一, 板橋英之, 森 勝伸, 鈴木究真, 久下敏宏, 松岡栄一, 田中英樹, 泉庄太郎, 薬袋佳孝
Organizer
日本陸水学会大会講演要旨集78th
Place of Presentation
大津市
Year and Date
20130910-20130913
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