2012 Fiscal Year Research-status Report
安定同位体動態解析(Isotopomics)の基盤構築に向けた分析化学的研究
Project/Area Number |
23615006
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Research Institution | Chiba Institute of Science |
Principal Investigator |
伊永 隆史 千葉科学大学, 危機管理学部, 教授 (30124788)
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Keywords | 同位体分析 / 質量分析 / 動態解析 / Isotopomics / トレーサビリティ / 食品産地判別 / 安定同位体比 / 分析化学 |
Research Abstract |
研究代表者(伊永隆史)は、平成24年4月1日に公立大学法人首都大学東京大学院理工学研究科教授から私立千葉科学大学危機管理学部教授へ転任したことに伴い、科研費(学術研究助成基金)を千葉科学大学へ移行した。その際、当該研究の安定同位体動態解析のIsotopomics分析化学研究に必須のサーモフィッシャーサイエンティフィック社製DELTA V Advantage型同位体比質量分析装置2台の移行が間に合わず、平成24年度は23年度までの研究成果のとりまとめ、データ整理と学会発表、論文発表を中心に行わざるを得なかったのが主な変更点である。 このような装置未移行問題を解消するため、首都大学東京に残った大学院学生との研究指導ミーティング、研究発表情報交換などを密に行い、装置移行後の速やかな再開に全力を尽くした。装置2台を使った大学院学生による当該研究は順調に進捗し、准教授のもとで多くの研究成果をあげることが出来たので、学会発表を行うとともに、2012年から2013年初頭に論文発表(Res. Org. Geochem., 28, 27-30 (2012)、Food Chemistry, 138, 1720-1722 (2013)、日本食品工学会誌, 60(3), 138-141 (2013)、RADIOISOTOPES, 62(4), 219-233 (2013))を行うことが出来た。 装置2台の移行については、外部資金で購入された装置2台の所有権を首都大学東京から千葉科学大学へ移行することで、平成25年1月31日に両大学が事務的に合意し、諸手続きを進めることで双方が了解した。 平成25年度以降は、安定同位体動態解析のIsotopomics分析化学研究に必要な装置2台を使い平成24年度研究実施計画の遅れを取り戻すため、平成25年度から手束聡子講師を研究分担者に加え責任を果たす計画である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究代表者(伊永隆史)が、平成24年4月1日に公立大学法人首都大学東京大学院理工学研究科教授から私立千葉科学大学危機管理学部教授へ転任したため、科研費(学術研究助成基金)を千葉科学大学へ移行した。その際、当該研究の安定同位体動態解析のIsotopomics分析化学研究に必須のサーモフィッシャーサイエンティフィック社製DELTA V Advantage型同位体比質量分析装置2台の千葉科学大学移行が間に合わなかったことが主な理由である。 そのため、研究代表者は必要時に首都大学東京まで出向いて本研究の推進に従事したが、新任大学での不慣れもあって当該研究を当初実施計画通りに進捗することはできなかった。しかし、データ整理解析、研究発表、論文発表には十分な時間を取ることができ成果を上げることができたので、研究進捗率としては60%程度と自己評価している。
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Strategy for Future Research Activity |
外部資金で購入された装置2台の千葉科学大学への移行については、平成25年1月31日に装置2台の所有権を首都大学東京から千葉科学大学へ移行することで両大学が合意し、諸手続きを進めた結果、平成25年5月に移行を完了した。 平成25年度以降は、安定同位体動態解析のIsotopomics分析化学研究に必要な装置2台を使用して、平成25年4月1日に着任した手束聡子講師を研究分担者に加えることによって、当該研究のスピードアップと分析効率向上が期待できるので、平成24年度研究実施計画の遅れを取り戻し、科学研究責任を果たしていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
サーモフィッシャーサイエンティフィック社製DELTA V Advantage型同位体比質量分析装置2台の千葉科学大学での再立ち上げをサーモフィッシャーサイエンティフィック社日本法人に委託する経費に、研究費のうち多くを充てる必要がある。 そのため、24年度研究費の未使用分および26年度研究費の繰り上げ使用も含めて25年度の研究活動次第で、装置2台のメンテナンス頻度、分析精度、分析効率などに当該研究の達成見通しがかかっている。 25年度以降は、装置2台により実験研究に万全を期することができるので、24年度に研究進捗率60%であった実験研究の遅れを、研究分担者・手束講師の参画により飛躍的に実験的研究を発展させたいと考えている。
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