2011 Fiscal Year Research-status Report
iPS細胞の腫瘍形成の原因である「不均一性の排除」に関する研究
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23618003
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐藤 岳哉 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10312696)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳澤 輝行 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90133941)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 細胞・組織 / トランスレーショナルリサーチ / 再生医学 / 発生・分化 / 薬剤反応性 |
Research Abstract |
細胞システムの構築とプロモーター活性の確認新規活性亢進型tmpk遺伝子を部位特異的変異により作製した。新規活性亢進型tmpk遺伝子の細胞死誘導活性を従来のtmpk遺伝子のそれと比較検討するために、この遺伝子を持つレンチウィルスベクターを構築し、組換えレンチウィルスベクターを作製した。従来のものと、新規活性亢進型tmpkウィルスを293T細胞に感染させ、その後、種々の濃度のAZT存在下で4日間培養し、細胞死誘導活性を測定した。その結果、新規活性亢進型tmpk遺伝子感染細胞は、従来のものに比して約2倍の細胞死誘導活性を持つことが明らかとなった。次に、この新規tmpk遺伝子が未分化な細胞において、遺伝子発現を可能とするために、未分化な細胞内で活性をもつプロモーター制御下でにこの遺伝子を組み込み、レンチウィルスベクターを作製した。現在は、組換えレンチウィルスを作製している。対照として、恒常的に転写活性をもつプロモーター制御下で同様の遺伝子発現ユニットを持つ組換えレンチウィルスベクターを用いる。また、従来の自殺遺伝子治療法で用いられてきたHSV-tk遺伝子をtmpkの代わりに組み込んだベクターも構築した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新規酵素活性亢進型tmpkの構築に手間取ってしまったために、予定とした研究計画に比して遅れが生じてしまった。また、東日本大震災の被災により、研究遂行のための施設、機器を使用できなくなり、研究遂行に支障が生じてしまったことも原因である。
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Strategy for Future Research Activity |
現在は、研究遂行のための環境も、かなり回復し、研究計画の実施に問題ないと考えており、これまでの研究計画の遅れを取り戻すようにしていく予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
iPS細胞の培養等、その後の分析等に必要な研究用試薬等の購入に使用し、研究計画を予定通り遂行する。
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Research Products
(5 results)