2011 Fiscal Year Research-status Report
組織工学的膵島再生 -膵島単離移植後の遺残膵外分泌細胞を用いた膵島誘導法-
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23618012
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
小玉 正太 福岡大学, 医学部, 准教授 (90549338)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西中村 瞳 福岡大学, グローバルFUプログラム, 研究員 (90597692)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 再生医学 / 移植・再生医療 / トランスレーショナルリサーチ / 糖尿病 / 膵島細胞 / 膵島移植 / 血管再生 / 神経再生 |
Research Abstract |
インスリン産生細胞が Green Fluorescent Protein(GFP) で標識された、MIP-GFP Transgenic(Tg) マウスから膵島を単離し、膵島細胞と外分泌細胞を比重遠心で選別後、膵島細胞は single cell 化した。細胞は epidermal growth factor 、nerve growth factor 、insulin-like growth factor を CMRL1099 medium に添加し細胞回収用温度感応性細胞培養皿を用いて2次元で継代培養を行った。更に継代培養を行い細胞数を増した後、引き続きSerpine1のリコンビナント蛋白を加え、膵島様細胞塊を温度感応性ゲルで三次元培養を行い機能的膵島を再生させた(Aim#1)。最終的な膵島細胞収量は、以前報告を行った膵島細胞再編率30%に対し68%と改善するも、残念ながら初期値膵島の100%を超える事はなかった。しかし、驚くべき事に単位膵島DNA当たりのインスリン含有量(タンパク量)は約2倍量存在していた。そのため糖尿病マウスに、通常血糖正常化する膵島数の半数で、再編された膵島を移植し、改善効果を観察中である(Aim#1-A)。さらに Serpine1 の効果以外に、新たに膵島細胞再編用の生体内吸収性マテリアルを開発して、効果判定を調べている(Aim#1-B), (Kodama S.et.al, Materials, 2012, 5(3); 501-11)。 GFP 陽性のBeta細胞以外の外分泌細胞は Cell Sorter で GFP 陰性細胞として回収後、現在数種類の cell line を確立中である。Pdx1 と Ngn3 の転写因子(2009~2010年度科研、課題ID 09153690)を順次導入するにあたり、現在導入率を検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
(Aim#1) 温度感応性細胞培養皿と Serpine1 のリコンビナント蛋白を加え行った実験では、膵島再編率が劇的に改善した。ただし、初期値を超える大きな進展を認めなかった為、今回評価法を再検討した。元来、膵島細胞は目視カウントにより、個数およびIEQ単位で評価されていたため、単位膵島当たりのDNA量と含有インスリン量を再検討した。その結果、約2倍量のインスリン量を含有する膵島を再編していた事が判った。更に膵島再生に合致した 3次元培養を効率的に行う為、配向性コラゲーンゲルを用いた膵島用生体内吸収性マテリアルを新たに創出した (Kodama S. et.al, Materials, 2012, 5(3); 501-11)。(Aim#2) GFP 陽性のBeta 細胞以外の外分泌細胞は Cell Sorter で GFP 陰性細胞として回収後培養を試みるも、これがかなり煩雑で、継代培養後出現する GFP 陽性細胞が、真に分化誘導した Beta 細胞であるか、GFP を発現していないだけの Beta 細胞であるか(MIP-GFP Tg で GFP 陰性 Beta 細胞は GFP 蛋白発現不良で数 % 存在する)など問題点が浮上した。これを解決すべく GFP 陰性コロニーから、現在数種類の cell line を確立中である。蛍光顕微鏡的で GFP 陰性選別を行い、さらに各選別コロニーより GFP primer を用いた PCR 法により陽性コロニーではチャンバー法によりインスリン蛋白の有無を検定し、GFP 陰性 Beta 細胞を除く事に成功した。更に Pdx1 と Ngn3 の転写因子(2009~2010年度科研、課題ID 09153690)を順次導入するにあたり、現在導入率を検討中である。
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Strategy for Future Research Activity |
(Aim#1) レシピエントして Streptozotocin(STZ) で糖尿病を発症した MIP-GFP Tg と同種同系の C57BL/6 を用いて再生された機能的膵島を 100 個群と 200 個群を左腎皮膜下に移植する。Negative control 群はSTZ のみで移植施行しなかった群と血糖が正常化しないMIP-GFP Tg 膵島 200 個移植群、Positive control 群としては、MIP-GFP Tg 膵島 400 個を移植する。血糖が正常化している移植後30日後に、移植側である左腎を摘出して、血糖が再度高血糖化することを確認し、安楽死させた後残膵を摘出し摘出腎同様に組織学的検索を行う。また左腎を摘出前後で糖負荷試験を行い、耐糖能を評価する(Aim#1-A)。さらに Serpine1 の効果以外に、新たに膵島細胞再編用の生体内吸収性マテリアルを創出したので、その効果判定を調べている(Aim#1-B), (Kodama S.et.al, Materials, 2012, 5(3); 501-11)。(Aim#2)リポフェクション法、エレクロリックポレーション法、ウィルスベクター法で Red Fluorescent Protein(RFP) の導入率を検討後(Aim#2-A)、確立したコロニーへ Pdx1 と Ngn3 の転写因子(2009~2010年度科研、課題ID 09153690 で遺伝子コンテンツ作成済み)(Aim#2-B)、Pdx1 Ngn3 Mafa の3遺伝子(Aim#2-C)を遺伝子導入して2次元で継代培養を行う。膵島様細胞塊を形成後Aim#1 同様に温度感応性ゲルで三次元培養を行い、機能的膵島が再生されているかどうかGFP 陽性細胞を焦点顕微鏡で評価する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当施設には総合研究所システムが存在するため、大型物品は共有で完備されている。その為、当申請で必要と成る大型備品、共焦点蛍光顕微鏡、セルソーターなどは既に完備し、必要に応じてレーザーマイクロダイセクションも施設内で無償の使用が可能となっている。遺伝子導入実験に関してはP2室を、アニマル・センター内にも専用の動物実験室を確保しているため、基本的に備品使用料等は必要がない。 しかしながら、各ラボベースで完備すべき小型物品は各教室で必要となっている。また消耗品物品は、(Aim#1)で使用するマウス購入費(その他飼育費を含む)が、MIP-GFP tarnsgenic mice 購入維持費約300000円、C57BL/6 mice 購入維持費約500000円は妥当性が高い。また(Aim#1)および(Aim#2)の実験施行後、組織学検査に使用する抗体購入費約200000円、キット購入費約200000円、試薬や培養物品購入費など約200000円が挙げられるが、申請実験遂行のためには必要最小限の物品でその妥当性は高い。また当申請内容に合致する研究専門分野の発表、聴取のため、第11回日本再生医療学会総会(2012年6月13日から14日、横浜)、第39回日本膵・膵島移植研究会(期間、場所未定) 等の国内学会の出席を行うが、その費用は約100000円であり、総合的に研究費の使用計画の妥当性は高い。
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[Journal Article] IKKβ Regulates Essential Functions of Vascular Endothelium Through Kinase-Dependent and -Independent Pathways.2011
Author(s)
Ashida N., SenBanerjee S., Kodama S., Foo SY., Coggins M., Spencer J., Zamiri P., Shen D., Li L., Sciuto T., Dvorak A., Gerszten RE., Lin C., Karin M., Rosenzweig A.
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Journal Title
Nat Commun
Volume: 2
Pages: 318
DOI
Peer Reviewed
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